大井町駅から歩いて5分ほど、大井三ツ又商店街沿いに位置する「ポワソンルージュ(BRASSERIE POISSON ROUGE)」。骨太なフランス料理が多くのフランス料理愛好家からの支持を受け、ミシュランではビブグルマンを獲得し、食べログでは百名店に選出されています。
店内は木目調で温かみのあるカジュアルな雰囲気ながら、どこか本場のビストロを思わせる居心地の良さがあります。奥には個室もあり、大人数での利用にも良さそう。ちなみに店名はフランス語で「赤い魚」すなわち「金魚」を意味しているのでしょうか。
ワインはフランス産が中心で良心的な価格設定です。ハーフボトルやカラフェで提供しているものもあり自由度が高い。また、料理はコースもあればプリフィクスもあり、何ならアラカルトでの注文も可能と、懐の広いお店です。我々は最高値の7,500円のコースでお願いしました。
まずはウォッシュチーズのキッシュ。このチーズ独特の濃厚なコクと野性的な香りが広がり、サクッとした生地と素朴で深い旨味が心に残ります。牡蠣はたっぷりの野菜と共にやってっきます。大粒の牡蠣からはプリっとした食感と海の香りが広がり、また、マリネしているのか爽やかな酸味が旨味を引き立てます。旬のホワイトアスパラガスは生ハムと共に。ホワイトアスパラガスの甘みと柔らかさが際立ち、生ハムの塩気が絶妙に絡みます。シンプルながら上品なひと皿です。
スープドポワソン。濃厚な魚の旨味が滑らかに広がり、甲殻類特有の派手な香りとコクが心を満たします。ルイユは別皿で添えられ、ニンニクの強い風味がスープの味覚に彩りを添えます。
お魚料理はクソデカサイズのサーモン。そのへんのシャケ弁3つ分ぐらいの迫力があり、皮はパリッと身はしっとり。白ワインのバターソースがまろやかな酸味とコクを添え、力強いひと皿です。
牛ほほ肉の赤ワイン煮込み。じっくりと煮込まれた肉はフォークでホロりと崩れるほど柔らかく、噛むたびに濃厚な旨味が溢れ出します。赤ワインの芳醇な香りとほのかな酸味が染み込み、深みのあるコクを生み出しています。
我々の見事な飲みっぷりが評価されたのか、サービスでチーズもお出し頂けました。こちらはエポワスでしょうか、ウォッシュチーズ特有の強烈な香りが鼻を突き、ねっとり濃厚な口当たりが広がります。塩気と熟成の深い旨味が混ざり合い、複雑で力強い味わいです。
デザートは「ルバーブのタルト 塩キャラメル添え」をチョイス。爽やかな酸味とほのかな甘みがサクサクの生地に良く合います。塩キャラメルの濃厚な甘さと微かな塩気が絡み、ルバーブのシャープな風味がキャラメルのまろやかさを引き立てます。
食後のお茶も楽しんでごちそうさまでした。
素晴らしいビストロでした。さんざん飲み食いしてひとりあたり1.5万円と費用対効果も素晴らしい。ランチも予約で満席という事情にも納得です。質実剛健な料理で王道中の王道。ボリューム感も含め、これこそ本物のフランス料理だと満たさられた腹を抱えながら帰宅。完璧に満足した夜は二次会など不要なのだ。
素晴らしいビストロでした。さんざん飲み食いしてひとりあたり1.5万円と費用対効果も素晴らしい。ランチも予約で満席という事情にも納得です。質実剛健な料理で王道中の王道。ボリューム感も含め、これこそ本物のフランス料理だと満たさられた腹を抱えながら帰宅。完璧に満足した夜は二次会など不要なのだ。

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「好きな料理のジャンルは?」と問われると、すぐさまフレンチと答えます。フレンチにも色々ありますが、私の好きな方向性は下記の通り。あなたがこれらの店が好きであれば、当ブログはあなたの店探しの一助となるでしょう。
- オトワ レストラン(Otowa restaurant) ←本気でフランスの料理文化に取り組んでいる。
- ガストロノミー ジョエル・ロブション (Joel Robuchon) ←やはり完璧。
- La couleur d'ete(ラ クルール デテ) ←選んだ孤独は良い孤独。
- アピシウス ←東京最高峰のレストラン。
- ナリサワ ←何度訪れても完璧。
- elan(エラン) ←表参道のナポレオン。
- 銀座 大石 ←自分が働くならこういう職場。
- ナベノイズム ←世界観がきちんとある。
- ル・マンジュ・トゥー ←接客は完璧。料理は美味そのもの。皿出しのテンポも良く、とにかく居心地の良いお店。客層も好き。
- エルヴェ(eleve) ←アラカルトでもコースでも自由自在。
- TAIAN TOKYO(タイアン トウキョウ) ←流行り廃りに捉われないマッチョな料理。
- アサヒナガストロノーム ←そこらのフランス料理店とは格が違う。
- エステール(ESTERRE) ←料理もサービスもパーフェクト。外せない食事ならココ。