ミラフローレス 渋谷桜ヶ丘店(Miraflores)

東京のペルー料理のパイオニア「ミラフローレス 渋谷桜ヶ丘店(Miraflores)」。ペルー大使館御用達の老舗であり、日本にペルー文化を広めた功績が評価され、ペルー共和国大統領から文化勲章を受章した凄い店です。場所はセルリアンタワーの裏手にあり、渋谷駅から歩いて10分ほど。恵比寿やスペイン坂にも支店があります。
店内はペルー料理が出る居酒屋といった雰囲気で、パリピな電飾が楽しい。外国人(恐らくペルー人)のゲストも多く、普通にスペイン語が飛び交います。タイミングが良ければ予約ナシでも入れますが、人気店なので念のため予約して訪れましょう。
ペルーの酒と言えばピスコ。ピスコと言えばピスコサワー。ペルーの伝統的な蒸留酒にレモン(ライム?)や卵白を加えて作られるカクテルです。酸味、甘味、アルコールの強さが調和し、泡立つ卵白が滑らかな口当たりを加えています。お通し(?)のポップコーンの豆みたいなやつも地味に美味しい。
ペルーの料理と言えばセビーチェ。生の魚やエビ、タコなどのシーフードを、ライムやレモンなどの柑橘類の汁でマリネした料理です。ペルーでは国民食とも言える存在。酸味とスパイスがきいたカルパッチョのような味わいで、日本人好みする味覚です。
エンサラダ・ミラフローレス。店名を冠したサラダであり、たっぷりの小海老が嬉しい。オリーブオイル、レモン、塩胡椒のみで味付けされたシンプルな味わいです。
アンティクーチョ・デ・コラソン。牛ハツの串焼きであり、こちらもペルーの伝統料理です。牛ハツをタレに漬け込み、ババっと焼き上げます。牛ハツ特有のしっかりした歯ごたえが堪らない。量もたっぷりだ。
ロモサルタード。ロモは「牛肉」、サルタードは「炒め物」という意味で、つまり牛肉と野菜の炒め物です。醤油っぽいソースで調味されており、やはり日本人好みする味覚です。
海老のフリット。衣が軽く、ポップコーンシュリンプのようにサクサクとした食感。つまんでパクパク食べることができ、ビールのお供に素晴らしい。
「当店は海老料理が旨いのではないか?」と一同合意に至り、追加で炒め物を注文。なのですが、添えられたキャッサバに私は心を奪われました。ホクホクとした食感でシンプルながらも味わい深い。芋本来の甘みを楽しむことができます。
アロス・コン・マリスコス。スペインのパエリアがペルーに伝わり、独自の進化を遂げた料理。ペルー特有のスパイスや調味料を用いており、魚介の旨味と共にゴハンにジットリと沁み込んでいます。
お会計はひとりあたり1万円弱。これはアラカルトでさんざん飲み食いした結果であり、飲み放題付きのコース料理であれば6千円程度に落ち着きます。ランチは千円台で楽しむことができる。

私はマチュピチュ観光に一度だけペルーにお邪魔したことがあるだけの初学者ですが、ペルー人の家族連れなども楽しんでいたので、きっと本格派なのでしょう。日本人に馴染みのある味覚なので、渋谷でちょっと変わった料理を楽しみたい際は是非どうぞ。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。