かなり良い曜日のかなり良い時間にお邪魔したのにも関わらず、ゲストは我々のみ。シェフの仕事ぶりは亀のようなスピード感であり(後述)、退店までに2時間近くを要しましたが、我々の他にゲストは見えませんでした。
ワインはグラスで千円程度であり、泡白赤それぞれ2種類づつほど開いていました。ワインそのものの質は悪くないのですが、グラスが酷いですね。耐久性だけが自慢といった分厚いグラスばかりで提供されるので、ワインの生産者が気の毒に思えました。
店主はチーズがお好きなようで、取り皿にチーズが2かけら配置されて供されます。これは面白い仕掛けだなと思いきや、席料としてしっかりと課金されていました。また、最初の泡からこれが供されるまで15分を要しており、その歩みは牛歩の如し。
御前崎のシラスをカナッペ風に。御覧の通りの味わいであり、料理というよりも材料です。ジャガイモのグラタンはコースター程度のサイズで用意され、まさかこれを2人でシェアして食べるとは思いませんでした。
きのことキャベツのラグーのココット。野菜の甘みが支配的で悪くないのですが、なんせ調理が遅く、時計の針が止まったようです。量も少ない。
野菜のポタージュ。先のラグーの味わいの方向性に似ており、店主はこのような風味を好むのかもしれません。しかし相変わらず腰は石のように重く、量も雀の涙ほどしかありません。
「4種類のチーズオムレツ」は「一番集中力の要るメニュー」と、お品書きに長々といちいち恩着せがましく記載されているのですが、その出来はそのへんの主婦が作るものと大差ありません。ここはコロニー落とし級の店だと確信した瞬間です。
ナポリタンはフレンチの技法を駆使してどうのこうのと記載されていましたが、レトルトのパスタソースと有意な差は見られません。連れは「ココはもうちょっとアレだから追加はナシにして次に行こう」と損切り宣言。ハートが通じ合った瞬間である。
所要時間は2時間弱。倦怠と停滞を具現化したような飲食店でした。ワインは2杯しか飲んでおらず、食事の量はここからビッグマックセットいけるぐらいであり、それでいてお会計はひとりあたり6千円と、それなりのビストロと変わらない料金を請求してきます。全ては、もう、手遅れだ。

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「好きな料理のジャンルは?」と問われると、すぐさまフレンチと答えます。フレンチにも色々ありますが、私の好きな方向性は下記の通り。あなたがこれらの店が好きであれば、当ブログはあなたの店探しの一助となるでしょう。
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- ガストロノミー ジョエル・ロブション (Joel Robuchon) ←やはり完璧。
- La couleur d'ete(ラ クルール デテ) ←選んだ孤独は良い孤独。
- アピシウス ←東京最高峰のレストラン。
- ナリサワ ←何度訪れても完璧。
- elan(エラン) ←表参道のナポレオン。
- 銀座 大石 ←自分が働くならこういう職場。
- ナベノイズム ←世界観がきちんとある。
- ル・マンジュ・トゥー ←接客は完璧。料理は美味そのもの。皿出しのテンポも良く、とにかく居心地の良いお店。客層も好き。
- エルヴェ(eleve) ←アラカルトでもコースでも自由自在。
- TAIAN TOKYO(タイアン トウキョウ) ←流行り廃りに捉われないマッチョな料理。
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- エステール(ESTERRE) ←料理もサービスもパーフェクト。外せない食事ならココ。