鶏そば屋いしぐふー/港川(浦添市)

大人気そば専門店「鶏そば屋いしぐふー」。私はホテルからuberで行先を指定して向かったのですが、運ちゃんが「行先は『いしぐふー』ですか!港川の!僕も!しょっちゅう行きます!いやもう本当によく行きます!」と興奮気味に語りかけてきてくれたので、やはり人気のようです。
普段、1時間待ちは当たり前のお店なのですが、我々がお邪魔した際はすんなりとご案内頂けました。満席の場合は待ち順列として記帳し電話番号を伝えておくと、空きが出たら連絡を貰えるようです。このあたりは港川ステイツサイドタウンという観光地でもあるので、とりあえず記帳して周辺をブラブラ散歩できるので、行列のストレスはそれほど感じないでしょう。
店内は外人住宅そのもので、こんなに明るく開放的な沖縄そば屋は珍しいかもしれません。厨房に面したカウンターの他、奥にはテーブル席もあり、電話で予約をすれば個室の利用も可能のようです。
沖縄そば専門店ではありますが、サイドメニューの餃子も名物です。水餃子を焼いたような生地の厚さが特長的で、もちもちムチムチとした歯ごたえが心地よい。中身のジューシーな餡も後を引く美味しさです。
スペシャリテの「特選鶏そば」。いしぐふー系列で唯一「やんばるハーブ鶏」を用いたそばであり、じっくり煮込んで作られるスープは乳白色で、あっさりしていながらも深いコクと優しい旨みが感じられます。伝統的な沖縄そばの豚骨や鰹節ベースのスープとは一線を画す独特の味わいです。麺もコシがありツルっとした食感で、スープとの相性が抜群です。
お肉はムネ肉のしっとりした部分と炙ったモモ肉の2種類。特に炙ったモモ肉は醤油ベースの甘辛ダレで味付けしつつ提供直前にバーナーで炙っており、香ばしいかおりが鼻を抜け、さらに食欲をそそります。
こちらは季節限定(?)の黒マー油フレーバー。焦がしニンニクの暴力的な味わいにノックアウト。ただ、間違いなく美味しくはあるのですが、当店の美点である繊細な鶏出汁の風味は押し切られているかもしれません。恐らくは再訪者向けのメニューなのでしょう。
こちらも名物の親子丼。やはり「やんばる地鶏」の肉ならびに卵を用いており、甘めの醤油ベースの出汁でとじて万人受けする味覚です。濃いオレンジ色の黄身が映え、シンプルながら食欲をそそるビジュアルです。
こちらは「鶏あぶり丼」。味は良いのですが、肉の切れっ端感があり、どうにもビジュが良くありません。同じ丼ものを注文するのであれば、親子丼のほうが心証が良いような気がしました。
uberの運ちゃんが太鼓判を押す通り、素晴らしいそば屋さんでした。行列は当たり前の人気店でありながら、そのストレスを感じさせない仕組みも良いですね。外国人ゲストが多いためかクレカなどキャッシュレス決済に対応しているのも便利。港川ステイツサイドタウンへの観光の際は是非どうぞ。

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沖縄通を気取るなら必ず読んでおくべき、大迫力の一冊。米軍統治時代は決して歴史のお話ではなく、今の今まで地続きで繋がっていることが良くます。米軍の倉庫からかっぱらいを続ける悪ガキたちが警官になり、教師になり、ヤクザになり、そしてテロリストへ。沖縄戦後史の重要な事件を織り交ぜながら展開する圧巻のストーリー構成。オススメです。