レ アール(LES HALLES)/五反田

五反田駅から歩いて5分ほどの場所にある「レ アール(LES HALLES)」。街に溶け込み、地元民からの根強い人気を誇るフランス料理店です。店名はパリど真ん中の地名に由来するのでしょうか。
店内は落ち着いた照明で、温かみのある雰囲気です。木目調の床と壁の一部に石材が使われており、高級感と落ち着きを感じさせます。テーブルクロスは白で統一され清潔。座席数は20くらいでしょうか、席間にゆとりがあり広々としています。シェフは四谷「オテル・ド・ミクニ」などで腕を振るったそうです。マダムの接客は柔らかく温かみがあり、とても居心地が良い。
ワインの値付けは非常に良心的。フランスワインが充実しており、非常にお値打ちなワインも散見され、目移りしてしまいます。
アミューズはブランタードかな。白身魚(?)のサラリとした舌ざわりが泡にピッタリよく合います。
鴨のカルパッチョ。どストレートな鴨肉の味わいが実に豊か。特有の濃厚な旨味と、しっとりとした舌触りが、口に入れた瞬間に幸福感をもたらします。少し酸味のきいたソース(?)も洒落た味わいです。
マグロのタルタル。タレがたっぷりと含まれておりネットリとした口当たり。ハーブやスパイスも用いられており爽やかな仕上がりです。丼いっぱい食べたいなあ。
パンはシンプルながら滋味あふれる味わいです。ソースがコッテリ気味なので、これぐらいの素朴なパンがちょうど良い。
海老はバリっと焼いて真っ直ぐな味わい。底にサーモンのムース(?)も潜んでおり、見た目以上にコッテリとした味覚です。先のパンと一緒に食べるに最適のひと皿です。
メインはイノシシ。しっかりとした歯ごたえと、濃厚な旨味が特長的で、赤ワインでじっくり煮込むことでその旨味がさらに凝縮され、奥深い味わいを奏でます。ソースもやはり濃厚で、どっしりとした赤ワインに良く合います。
デザートも素朴ながら正統的な味わい。濃厚なチョコの味わいとプリンのリッチな風味に思わず笑みがこぼれます。
以上のコースが6,500円で、質および量を考えれば大変お値打ち。いずれの料理も質実剛健で心が温まる。ランチは何と2千円台から用意されているそうで、ご近所さんが羨ましい。地元に愛されるレストランっていいなあ。

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