台北の問屋街でありお買い物スポットである「迪化街(ディーホアジエ)」の脇道にある「原味魯肉飯(Yuanwei Lu Rou Fan)」。いわゆる町の食堂ですが、「孤独のグルメ」に登場したことで日本人界隈で話題となりました。永楽市場のすぐ北側です。
店内はそれほど広くなく、トータルで20席ほどでしょうか。イートインだけでなくテイクアウト客が非常に多いことが特徴的で、思ったよりも、いや、ぜんぜん日本人は居ませんでした。場面で行列しますが、すぐ近くの、これまた「孤独のグルメ」に登場した「永樂担仔麺」のほうが行列は数倍長かったです。
それほどオペレーションが洗練されているというわけではなく、注文してから10分ほどの時間を要しました。写真の料理たちに後から登場した豚足を加えて1,600円ほどです。
青菜の炒め物。ごくごくシンプルな料理ですが、このひと皿が200円もしないのだから台湾ローカルフードは堪らない。
こちらは揚げた豆腐に味玉。日本の厚揚げに近い料理であり、中華風のタレが異国情緒を刺激します。こちらも一皿で150円ほどと、小躍りしたくなる費用対効果です。
青菜の炒め物。ごくごくシンプルな料理ですが、このひと皿が200円もしないのだから台湾ローカルフードは堪らない。
こちらは揚げた豆腐に味玉。日本の厚揚げに近い料理であり、中華風のタレが異国情緒を刺激します。こちらも一皿で150円ほどと、小躍りしたくなる費用対効果です。
「下水湯」という料理で、日本人が聞くとギョっとするネーミングですが、「下水」とは内臓を指すようで、いわゆるホルモンスープと捉えると良いでしょう。当店のそれは鶏の砂肝のみを用いており、ショウガの風味がバッチリ効いて爽やかな味わいです。
店名の通りの看板メニュー「魯肉飯」。日本においてもよく知られた料理であり、期待を裏切らない美味しさです。八角などの風味はそれほど強くなく、日本人好みする味覚です。
鶏モモ肉は「揚げ」か「煮込み」かを選択することができ、我々は「揚げ」でお願いしました。こちらも期待通りの味わいで、底に敷かれたキャベツやメンマ、千切りの昆布などの脇役人の活躍が記憶に残りました。
こちらは豚足の煮込み。そのまま沖縄の定食屋で出てきてもすんなり受け入れられそうな味わいであり、先の千切りの昆布も含め、なるほど地理的に近いと料理まで似てくるのかと得心しました。以上の料理を2人で楽しんでおなかはいっぱいに。それでいて総額が1,600円ほどであり、思わず笑みがこぼれます。お店の方はかなり日本語が達者であり、お会計を済ますと「マタキテネ!アケマシテオメデトウ!」と見送ってくれ、これまた思わず笑みがこぼれます。

関連記事
それほど中華料理に詳しくありません。ある一定レベルを超えると味のレベルが頭打ちになって、差別化要因が高級食材ぐらいしか残らないような気がしているんです。そんな私が「おっ」と思った印象深いお店が下記の通り。
- チャイナハウス龍口酒家(ロンコウチュウチャ)/幡ケ谷 ←東京の10,000円以下の中華だとダントツ好き
- 中華銘菜?陽(センヨウ)/東高円寺 ←率直に美味しくアラカルト可なのが嬉しい
- サエキ飯店/目黒 ←切れ味抜群
- ShinoiS(シノワ)/白金台 ←めちゃ美味しいんだけれど高いんだよなあ
- 4000 Chinese Restaurant/西麻布 ←王道中の王道の中華料理ですげえ旨い
- センス(Sense)/日本橋 ←あれだけ香港に通い詰めた結果、日本の飲茶が一番とは実に複雑な心境
- 南方中華料理 南三(みなみ)/四ツ谷 ←素晴らしい、何も言うことは無い
- 蓮香(レンシャン)/白金高輪 ←日本人が一般に想像する中華料理のイメージを打破する多彩な魅力
- 中華バル 池湖(いけこ)/渋谷 ←度を越した費用対効果
- 紫玉蘭/麻布十番 ←税込800円は神のなせる業
- VELROSIER (ベルロオジエ)/河原町(京都) ←フランス料理みたい
- 開化亭(かいかてい)/岐阜駅 ←過剰なものは何も無く、足りないものも何も無い
- Mott 32(卅二公館)/中環(香港) ←この中華料理はちょっと東京には無い
- Lung King Heen(龍景軒)/中環(香港) ←総合力という意味では香港における飲茶で私的ナンバーワン