本格的な台湾式の朝食を提供する店として世間を賑わせている「東京豆漿生活(とうきょう どうじゃん せいかつ)」。連日行列の大人気店であり、週末は整理券制になるほどの盛況ぶり。アド街にも取り上げられたことがあります。
店内は白を基調としたレトロな雰囲気で、台湾っぽさが滲み出ています。彼の国のラジオが流れており、また、台湾人ゲストも多いため、ちょっとした海外旅行気分。私は平日の10時頃に訪れたのですが、店内に10名ほどのレジ待ち行列。先に注文し、席を確保し、番号が呼ばれれば取りに行くというマックのような運用です。
列に並んでいる間にメニューを見ることができ、パン類のプレゼンテーションも楽しいので、待たされてる感じは全くありません。ピークタイムのスタバのほうが余程辛い思いと言えるでしょう。
入店し、列に並び、席に着き、食事に辿り着くまでにちょうど20分。回転が速いためか、覚悟していたほどに待つことはありませんでした。色々と注文し合計で2千円弱。台湾現地の倍近い価格設定ですが、あちらで日本のラーメンを食べても倍近くするのでおあいこです。
一番人気の「鹹豆漿(シェントウジャン)」。鹹:塩気のある 、豆漿:豆乳という意味で、温かいオカズ系豆乳スープと言えば分かり易いでしょうか。豆乳が程よく凝固し、おぼろ豆腐のような口当たり。たっぷりの揚げパンが口当たりに変化を生み出し、大根や干しエビ、肉などのバラエティに富んだ具材に酢やラー油などの多彩な調味。この料理が嫌いなアジア人は少ないのではあるまいか。
こちらは「菜脯蛋」。干大根とネギが入った台湾の定番料理であり、ノスタルジックな味わいが広がります。ただしサイズが小さすぎるため、食べ応えがありません。続いて「韮菜酥餅」。白ゴマと黒ゴマがたっぷり塗された薄い生地の中に、たっぷりのニラと玉子、春雨やピーナッツが入った台湾式のオカズパンです。
カリッとした生地と、中の具材のハーモニーが心地よく、ニラの香りが鼻から抜けていく感じが堪りません。
「飯糰」とは台湾式のおにぎり。こちらも台湾の朝ごはんの定番であり、熱々のもち米に、様々な具材を包み込んだ、シンプルながらも奥深い味わいが魅力です。
具材は「鹹豆漿」にも登場した揚げパンに、煮卵、高菜、干し大根、ピーナッツ、肉でんぶ。かなりのボリュームで、それでいてバランス感覚をきちんと保っているのが素晴らしい。やはりどこか懐かしくホッとする味わいです。
美味しかった。レトロで可愛らしいだけでなく、料理としてきちんと美味しいのが良いですね。行列の長さにも納得です。粥が提供される日もあるそうなので、次回はそれを試してみたい。
週末などの混雑時のルールはインスタに細かく記されているので、チェックしてから訪れるとスムーズです。

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それほど中華料理に詳しくありません。ある一定レベルを超えると味のレベルが頭打ちになって、差別化要因が高級食材ぐらいしか残らないような気がしているんです。そんな私が「おっ」と思った印象深いお店が下記の通り。
- チャイナハウス龍口酒家(ロンコウチュウチャ)/幡ケ谷 ←東京の10,000円以下の中華だとダントツ好き
- 中華銘菜?陽(センヨウ)/東高円寺 ←率直に美味しくアラカルト可なのが嬉しい
- サエキ飯店/目黒 ←切れ味抜群
- ShinoiS(シノワ)/白金台 ←めちゃ美味しいんだけれど高いんだよなあ
- 4000 Chinese Restaurant/西麻布 ←王道中の王道の中華料理ですげえ旨い
- センス(Sense)/日本橋 ←あれだけ香港に通い詰めた結果、日本の飲茶が一番とは実に複雑な心境
- 南方中華料理 南三(みなみ)/四ツ谷 ←素晴らしい、何も言うことは無い
- 蓮香(レンシャン)/白金高輪 ←日本人が一般に想像する中華料理のイメージを打破する多彩な魅力
- 中華バル 池湖(いけこ)/渋谷 ←度を越した費用対効果
- 紫玉蘭/麻布十番 ←税込800円は神のなせる業
- VELROSIER (ベルロオジエ)/河原町(京都) ←フランス料理みたい
- 開化亭(かいかてい)/岐阜駅 ←過剰なものは何も無く、足りないものも何も無い
- Mott 32(卅二公館)/中環(香港) ←この中華料理はちょっと東京には無い
- Lung King Heen(龍景軒)/中環(香港) ←総合力という意味では香港における飲茶で私的ナンバーワン