とんかつ 大希(だいき)/蒲田

京急蒲田駅からデッキで直結する商業施設「あすとウィズ」の2階に入居する「とんかつ 大希(だいき)」。敢えてトンカツ激戦区にオープンし成功を収めた話題のお店です。改札から段差ナシに入店することができ、大きな荷物も預かってくれるので、フライト前後での利用に便利です。
土曜日の12時過ぎに到着し、待合室に先客は1組。「20-30分は待つかも。。。」と店員さんから案内がありましたが、けっきょく10分ほどの待ち時間で着席できました。なお、昼でも夜でも予約可能なので、フライトの時間が気になる方やグループでの利用の際は、そうすると良いでしょう。店内は明るく健康的な雰囲気で、カウンターのほか4人掛けのテーブルがいくつか用意されています。
定食を注文するとお通し(?)が出てきます。エリンギの煮込みにリエット的なひと品。見るとスパークリングワインは350円で提供されており、これは飲まずにはいられない。ちなみに一品料理も多く、夜はちょっとした飲み屋としても活用できそうです。
スペシャリテの「上白ヒレかつ」。低温でじっくりと調理するため時間を要しますが、待つ甲斐は大いにアリ。衣は白く断面はロゼ。お肉全体に均一に熱が回っており、しっとりとした口当たりで驚くほど柔らかく、肉の甘みと旨味を上手に保っています。しばらくご無沙汰しているので断定的なことは申し上げられませんが、「成蔵(なりくら)」のトンカツもこんな感じじゃなかったっけな。
味噌汁は豚汁に変更して頂きました。写真からは見えませんが、沖縄の味噌汁みたいに具材がたっぷりで、これ1杯でゴハン1杯イケてしまうほどです。500円近い追加料金を求められますが、その価値は十二分にあるでしょう。
羽釜炊きのゴハン。新潟県産の「新之助」を使用しているそうで、我が家と同じ仕様であり、思わず店主と握手をしたくなりました。ふっくらと炊きあがっており、コッテリと揚がったトンカツにピッタリです。おまけに大盛無料である。
卓上調味料として塩・だし醤油・和からし・とんかつソースが用意されていますが、「みぞれ汁」なるものも用意されます。カツオ出汁主体で明石焼きのおつゆのような味わいであり、鬼おろしにした大根がたっぷり入っています。そのままディップしても良し、〆に出汁茶漬けとして仕上げても良し。
こちらはカツカレー。吉祥寺「肉山」とコラボしたひと品であり、牛すじと牛ひき肉がたっぷりでコクがある。辛味もなかなか攻めており、体中の毛穴という毛穴から汗がにじみ出てきます。
カツカレーのカツは白いトンカツのそれと異なりプレーンなタイプですが、これだけで行列店に勝負できるほどのレベルの高さ。白いトンカツは値段が張るので、予算に限りがある方は、プレーンなタイプでも充分に楽しめるのでご安心を。
カツカレーであっても山盛りのキャベツが不随するのが嬉しいですね。ちなみに定食メニューであればキャベツはお代わり無料であり、キャベツが暴騰する中で大変な気前の良さと言えるでしょう。ドレッシングが色々用意されているのも嬉しい。
なるほど激戦区に敢えて出店するだけあって、素晴らしい味わいでした。トンカツだけでなく、カレーもゴハンも味噌汁もレベルが高く、これはもう、夜にも飲みに来るしかないと決心した瞬間です。羽田からのアクセスも良くジェットセッターにもオススメ。途中下車した甲斐がありました。

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私は「とんかつ」という料理をそれほど好みません。だって、豚肉を脂で揚げるだけじゃないですか。それなのに、行列するは調理に時間がかかるわ結構高いわで、積極的に取り組もうとしないのです。したがって、私は物凄く「とんかつ」ならびに「とんかつ屋」について、検察官のようにシビアに評価しています。思い入れが無い分、信憑性は高いかもしれません。

トンカツだけでなく揚げ物全般について注力した興味深い本。トンカツを単なる洋食系の揚げ物から偉大なごちそうへと昇華させる秘訣が惜しみなく紹介されています。写真を眺めているだけで腹が鳴る。