表参道駅から歩いて3分、Aoビルの裏手の路地にある「ビストロ クプレ(BISTRO Couplet)」。店名は「ワインと料理でひとつ」 という想いを込めているそうです。
店内は気軽なビストロといった雰囲気。厨房を取り囲むカウンターに10席強にテーブルが数卓。トータルで20席ほどです。
グラスのスパークリングワインは並々に注いでくれ嬉しさ満タン。ワインはフランスとアメリカのものが中心という面白い構成。いずれのグラスも1,500円前後であり、気軽に楽しむことができます。
アミューズはグジェールにエビのタルタル、レモンのプリン。全体として甘めに仕上がっており、左党にとってはアジコイメカラメが良かったなというお気持ちです。泡もたっぷりだし。ニンジンのムースにリンゴを組み込み、コンソメのジュレを重ね、オマールとキャビアをトッピング。内容が大きく、これはもう、どう考えたって旨い料理であり、実際にとても美味しい。
大地のサラダ。新鮮な葉物野菜にブロッコリー、トマト、マッシュルーム。酸味を際立たせた調味であり、白ワインと仲良しこよし。ブラックオリーブのパウダーで土っぽさを演出しています。白子のムニエル ポワローのグラチネ。白子のトロリとした美味しさは当然として、土台となるポワローのグラチネがめちゃんこ旨いですねえ。ネギの風味をじっくりと引き出しており、リッチでコクのある味覚が強く記憶に残りました。
スペシャリテの仔羊フィレ肉プロヴァンス風。仔羊は骨付きで食べることが多いですが、当店はフィレ肉を起用し、しっとりとした口当たりで上品な味わい。ただ、周囲をベーコンで巻いており、やや塩気と旨味が強すぎるきらいがあり、フィレの繊細さがマスキングされてしまったように感じました。
以上を食べ、グラスで3杯飲んでお会計は1.5万円。ホテルやグランメゾンで同じ料理を楽しんだのであれば倍は請求されるクオリティであり、満足感たっぷり。お値段控えめ、かつ、分かり易い調味なので、フランス料理の入門編としても最適でしょう。次回はコース料理を試してみたいと思います。
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- ガストロノミー ジョエル・ロブション (Joel Robuchon) ←やはり完璧。
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- アピシウス ←東京最高峰のレストラン。
- ナリサワ ←何度訪れても完璧。
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