ちゃんこ芝松(しばまつ) 中目黒店

目黒区総合庁舎の目の前にある「ちゃんこ芝松(しばまつ)」。元力士が経営する緑ヶ丘のちゃんこ鍋屋の2号店です。ちなみに当店の斜向かいにある目黒区総合庁舎は日本を代表する建築家、村野藤吾の代表作であり、BSテレ東の「名建築で昼食を」のエピソード5でも取り上げられています(アマプラで実質無料で観ることができる)。
店内は広く、カウンターに10席ほどにテーブルがいくつか、掘りごたつ式の座敷席もたっぷり用意されており、様々な用途に活用できます。飲み放題プランもあるので、宴会で起用するに最適です。
酒は高くなく、日本酒は1合で900円。ビールも千円を切り、やっぱり居酒屋はこうでなくっちゃね。我々は最安値のコース料理「十両」を注文。4,650円です。
まずは「力士みそきゅうり」。にんにくの風味と鶏肉の旨味が効いた甘辛い味噌をキュウリと共に頂きます。所謂もろきゅうとは方向性が異なり、にんにくや鶏肉などパンチのある食材が用いられています。
この日のお造り。当店はもともと「魚松」という魚屋を営んでいたそうで、魚介類を用いた料理も多数取り揃えられています。
串焼きはタンと若どり。当店は一時期、焼鳥屋も営んでいたそうで、なんとも多才な力士です。この串がなかなか旨くって、コース料理でなくアラカルトで、もつ焼き屋として利用するのもアリかもしれません。
コースとは別に追加で注文したタコの唐揚げ。外はカリッと香ばしく、中はプリプリとした食感が魅力的。噛むほどにタコの旨味が口の中に広がり、やっぱタコって少し熱を加えたほうが味が強くなって私は好き。
牛もつ煮込み。見た目以上にアッサリとした仕上がりであり、サラサラと食べ進めることができます。たっぷりのネギもサッパリ感を強める。
スペシャリテの「カニクリームコロッケ」。ドラゴンボールほどの大きさでガッチリとした食べ応え。クリームの味覚が支配的でカニの風味は僅かですが、揚げ物は何だって旨いのだ。
真打登場、ちゃんこ鍋です。フレーバーはいくつかあって、我々は味噌で注文。まろやかな口当たりの白みそを用いており、思いのほか繊細な味覚です。具材は白菜・ネギ・キノコ類を主軸に、面白い所ではベーコンなども組み込まれています。
〆は雑炊かラーメンかを選ぶのですが、デフォでうどんは含まれているので雑炊にしました。鍋の旨味がたっぷり染み込んだスープに、ご飯と卵。そこにネギ。体の芯から温まります。
以上を食べ、軽く飲んでお会計はひとりあたり7千円ほど。お腹いっぱい栄養満点で大満足。鍋だけでなくサイドメニューも充実しており、フラっと訪れ居酒屋づかいするのも楽しそう。酒飲みが集まれば当然に飲み放題プランで大飲酒だ。

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