水産卸会社が運営する食堂「魚がし食堂 Rinto店」。以前は金沢駅からテクテクと20分ほど歩いて金沢市中央卸売市場までお邪魔していたものですが、2023年に金沢駅の高架下に当店が開業し、観光客歓喜です。
私は「魚がしスペシャル」を注文。2千円ポッキリです。ちなみに写真右下のおたまは何に用いるかと言うと、、、
「めった汁」という、味噌汁のお化けみたいな料理が付随します。旅館での食事のように固形燃料でグツグツさせる小鍋であり、中にはカニ・エビ・アラ・豚肉・里芋などなど食べ応え抜群。小食の方であればコチラとライスだけで満腹になってしまうのではなかろうか。お造りの部。ブリと(たぶん)アジと、、、いずれにせよピンピンに新鮮でとても美味しい。小食の方であればコチラとライスだけで満腹になってしまうのではなかろうか。
焼魚はカレイでしょうか。白身魚らしい淡白な味わいで、ちょっと調味は弱めかな。とは言え支払金額を考えれば充分すぎるほどのクオリティです。煮付けは恐らくブリカマ。脂が乗っていて、とろけるような食感が特長的。骨の周りにはコラーゲンやゼラチン質が豊富なので、プルプルの食感を楽しむことができます。思いのほか可食部が多く、小食の方であればコチラとライスだけで満腹になってしまうのではなかろうか。
揚げ物はカニクリームコロッケにエビフライにアジフライ。先のお造りにせよ焼魚にせよ煮魚にせよ、どれもが一般的な定食屋の主役を張れるほどの存在感。中央市場店にお邪魔した際にも同じことを感じましたが、これは水産卸会社の横暴としか言いようがありません。
ライスも日本昔ばなしサイズ。もちろん大盛り無料です。「お客を絶対に満腹にして帰す」という気迫を感じます。小鉢も付きます。序盤の全景に移っていますが、このほか小さな茶碗蒸しも付いていました。
以上を食べ、2千円ポッキリ。怖いか、金沢の費用対効果の良さが。加えて平日ランチであれば日替わり定食が1,100円、海鮮丼が1,200円とクレイジーな価格設定。近江町市場に向かう旅行者は完全に情弱と言えるかもしれません。場面で待ちが生じるので、時間に余裕を持って訪れましょう。オススメです。
ツイート
関連記事
北陸新幹線開通前は秘境的な小京都として魅力があった金沢。開通後は客層が荒れだし、土日連休は東京のガチャガチャした人ばかりです。それは飲食店においても同様で、金曜日の夜から日曜日にかけての鮨屋など港区のちょづいた店と雰囲気は似てきています。きちんと食事を楽しみたい方は、連休を外して訪れましょう。
- 一本杉 川嶋(いっぽんすぎ かわしま)/七尾 ←能登半島にゴールデンルーキー現る
- レ・トネル(Les Tonnelles)/金沢 ←世界一炎上に耐性のないお店。
- ベルナール(BERNARD)/金沢 ←デジタルNG。大切な方と素敵な時間を過ごすためにどうぞ。
- ロスタル(L’OSTAL)/金沢 ←2度目3度目の金沢であれば是非当店でフランス料理を。
- Installation Table ENSO L'asymetrie du calme(インスタレーションテーブル エンソ ラシンメトリー ドゥ カルム)/金沢 ←ただ単にお値打ちというだけでなく、料理のひとつひとつが大変凝っており、しっかりと美味しいのが素晴らしい。
- A_RESTAURANT(ア レストラン)/金沢 ←イノベーティブ・フュージョン系では頭ひとつ抜けている。
- 味処 大工町 よし村/金沢 ←どこかの石油王の予約と取り違えているのではないかと心配したレベルの満足度。
- 銭屋(ぜにや)/金沢 ←金沢でしっかりとした日本料理を食べたいのであれば、いの一番に検討すべきお店。
- 鮨処あいじ/金沢 ←ガタッ!と、思わず立ち上がりたくなるような価格設定。
- 乙女寿司(おとめずし)/金沢 ←我が心の北陸ナンバーワン鮨屋。
- 壽司 なを㐂(すし なおき)/金沢 「金沢で良い鮨屋ない?」と東京の人間に聞かれれば、いの一番に推したい鮨屋。
- 蕎味 櫂(キョウミ カイ)/金沢 ←〆の食事に蕎麦が出る王道の日本料理店。
- ヴィラ・デラ・パーチェ(VILLA DELLA PACE)/七尾 ←気が遠くなるほどの費用対効果の良さ。