le bistrot des bleus(ル ビストロ デ ブル)/広尾

広尾駅すぐ商店街入口「EAT PLAY WORKS」のレストラン街(?)に入居する「le bistrot des bleus(ル ビストロ デ ブル)」。レフェルベソンス系で、ミシュランではビブグルマンを獲得しています。  
以前は「ビストロ ネモ (Bistro Némot)」という名で営業しており好評を博していたのですが、どういう事情か内外装は殆ど変わらず店名とチームカラーのみの変更でリブランド(写真は公式ウェブサイトより)。横丁感は相変わらずで、背中からは焼鳥屋の威勢の良い声が聞こえて来、隣の豚丼の肘がガンガン当たってくる環境です。
ビールは千円を切り、グラスワインも千円ほどと立地を考えれば良心的な価格設定です。加えて従業員は皆、ソムリエ呼称資格に認定されており、スタッフの層の厚いビストロと言えるでしょう。
まずは鰯のマリネ。色んな野菜やハーブが用いられており見た目にも鮮やかで食欲をそそります。しっとりとした質感で、鰯の旨味と、マリネ液の酸味が絶妙なバランス。後味もさっぱり。香味野菜やハーブの香りが口の中に広がり、風味豊かです。
10種類以上の野菜を用いたエチュベ。いわゆる野菜の蒸し煮です。野菜の水分を活かして蒸し煮にすることで、旨味を逃さず素材本来の味を楽しむことができます。野菜だけでなくハーブもたっぷりで色んな味を楽しむことができ、全てが調和しています。
メインはウズラのファルシ。いわゆる詰め物料理であり、ギンナンと松の実がたっぷり入っているのが特長的。鶏肉に比べて味が濃く野性味のある力強い風味。ギンナンのモチモチとした食感と独特の苦味がウズラの風味を引き立てます。胡椒ベースのソースとバターベースのソースの2種を用意してくれるのも嬉しい。
以上を食べ、軽く飲んでお会計はひとりあたり1万円弱。本格的なフランス料理を腹いっぱい食べてこの支払金額は大変お値打ち。ガストのフランス料理コースの4倍の支払金額ですが、満足度は256倍です。

弱点は店の雰囲気で、居心地はラーメン屋とさほど変わりません。友達同士で旨いもんでも食いに行くか!的な使い方には最高ですが、今夜あたしたち始まっちゃうかもしれないみたいな関係には向いていないのでご注意を。

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