牧志エリアで権勢を誇る「小やじ」グループの新店は「とんかつ 小やじ」。沖縄は豚肉文化圏でありシャルキュトリ自慢のビストロなども多いのですが、不思議とトンカツ屋は少ない。
店内はトンカツ屋らしからぬ誂えで、スタバやタリーズに比肩するヘルシーな雰囲気です。カウンター席・テーブル席いずれも潤沢に用意されており、おひとりさまでもグループでも使い勝手の良いお店。加えて定休日ナシで11-20時を通して営業と、組織力が窺えます。
メニューの種類は絞られており、逆に好感が持てます。私は「上ロースかつ」を注文。単品注文も可能ですが、定食にするとゴハンと漬物、味噌汁がセットになって、ゴハンとキャベツがお代わりOKとなります。
こんがりとキツネ色に揚がった「上ロースかつ」。パン粉は粗目でザクザクとした食感が心地よく、ラードで揚げているからか衣にもコクがあって香りも良いです。肉そのものは上品な味わいで、脂身はあるものの決してしつこさは感じられません。県産の粗塩で食べるにちょうど良い上品さです。
メンチカツは450円。肉汁たっぷりのウェットなタイプであり、こちらは特製ソースが良く合います。ビールが飲みたくなって来たなあ、と思ったら、隣のテーブルのオジーが当然のように酒盛りを始めて、沖縄は豊かだ。
キャベツのおかわりは別皿で用意してくれます。専用のドレッシングもあるし、暴騰が続くキャベツ界隈において大変気前の良い対応です。
お米は宮城県産のひとめぼれ。なんでもオーナーは宮城県出身のようで、なるほど「飲み喰い処 小やじ(こやじ)」では東北地方の郷土料理が並ぶわけです。
お味噌汁は一般的なもの。追加料金で良いから豚汁が食べたかった。とは言え粗探しをしてこの程度なので、非常に完成度の高いトンカツ屋に感じました。美味しかった。東京の行列店に比肩する味わいであり、沖縄においてはトップクラスに美味しいトンカツ屋ではなかろうか(「豚々ジャッキー」も旨いが方向性は大きく異なる)。
トンカツの他、ポテサラや島らっきょう、玉子焼きなどの用意もあり、アルコールのラインナップも豊富なので、飲みに来るのもアリかもしれません。私は次回、限定メニューの県産ブランド豚を試してみたいと思います。
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