コンヴィヴィアリテ(Convivialite)/四ツ橋(大阪市)

地下鉄の四ツ橋駅から歩いて7-8分の「コンヴィヴィアリテ(Convivialite)」。なかなか難しい単語ですが、フランス語で「会食の楽しみ」という意味らしいです。ミシュラン1ツ星。
店内はテーブル席のみで15-16席といったところ。ランチタイムは広い窓から公園のグリーンを望むことができ気持ち良い。ランチコースは2種類あって、短い方が8,663円、長い方が11,550円と、この手のレストランとしては控えめな価格設定です。
シャンパーニュも1万円を切るところから始まり、こちらのロゼでも1万円ちょうどです。
アミューズに茶碗蒸しというかクリーミーなスクランブルエッグというか、とにかく優しい玉子です。スティック状のクロックムッシュと共に内臓を温めていきます。
アミューズ、続く。こちらはちょっぴりサイズのサーモンですが、脂が豊かで旨味もたっぷり。存在感のある素材なので、これぐらいがちょうど良い大きさなのかもしれません。
お野菜特集。新鮮で味の濃い野菜がたっぷり。内側にはカニの身やアメリケーヌソースも潜んでおり、野菜料理ながら旨味が強く満足度の大きいひと品です。
パンとバター。手前のパンにはグリュイエールチーズが練り込まれており、これ単体で実に美味しい。バターも有塩と無塩の2種類が用意されており、拘りが感じられます。
お魚料理はキハタ。皮目をパリっと炙っており香ばしい食感。ソース(スープ?)にはムール貝のエキスや魚のお出汁が溶け込んでおり、タイムのニュアンスもフワリと感じさせます。汁そのものが美味しいひと品です。
お肉は鴨。赤身の強さと脂身の主張がはっきりとした個体であり、噛みしめるごとにジュワジュワとした旨味が滲み出て来ます。これは太目にカットして大口で頬張るのが吉。ソースや付け合わせも王道の味覚です。
デザートに入ります。まずはリ・オ・レ。お米を牛乳で煮たミルク粥です。しかしながら、鴨の脂の後にはちょっとクドさを感じてしまいました。このとき私はもう少しサッパリ冷たい味覚を求めていたのかもしれません。
メインのデザートはババ。お酒をたっぷり浸したスポンジケーキなのですが、酒はいくつかの中から選ぶことができるのが当店流。私はマールドブルゴーニュを選択し、それも中々の量だったのですっかり酔っぱらいました。
お茶菓子はこちらのお皿から好きなものをピックアップして頂きます。小さなお店でこれだけの種類を昼夜毎日用意するって凄いなあ。

以上を食べ、シャンパーニュを2人で1本飲んで、お会計はひとりあたり1.5万円ほど。サービス料も5%に抑えてくれているのも有難い。カウンター越しに料理を渡すだけで10%のサービス料を徴収する店の価値観について色々と考えたランチでした。

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