網元 別館(あみもと)/心斎橋

「かに道楽」グループにおける上級ライン「網元(あみもと)」。全国に展開するグループ40店舗の中では取り扱えない最上位クラスのカニを用いています。地下鉄なんば駅・心斎橋駅から共に歩いて7-8分です。
1階フロアがリニューアルされたようで、ピカピカの個室にご案内頂けました。総座席数
314 席・個室数42 室という巨大な飲食店ですが、スタッフの連携は完璧で、完成されたオペレーションを肌で感じることができます。それでいてサービス料は取らない。カウンター越しにホイって料理を提供するだけでサービス料10%を徴収する店は反省するように。
瓶の熟撰は800円ぐらいだったっけな。他の瓶ビールも生ビールも700円かそこらであり、そのへんの居酒屋よりも安くつくかもしれません。この店構えでこの価格設定は大変良心的。
前菜盛り合わせ。目玉は茹でたカニで、最初からパックリと割られており食べやすい。かに料理は無言になることが多いですが、当店はとにかく食べやすいよう整理してくれているので会話が弾みます。
カニのお造り。とろりとした舌触りに鼻から抜ける濃密な香り。醤油など漬けずともカニそのものの味覚に心がふくらむ思いです。
焼かに。バリっと焼かれて甲殻類特有のの官能的な香りがふわりと立ち上がります。味も良く、カニの旨味が凝縮され、濃厚な風味を楽しむことができます。
かに茶碗蒸し。味付け、というか旨味が非常に強い。回転寿司の茶碗蒸しの強化版といった味覚です。
かに天婦羅。これは、うーん、どうでしょう。せっかくのカニの風味が油のクドさに押されており、カニらしさが感じられませんでした。あまり一般的な料理ではないので、つまりそういうことなのかもしれません。
かに釜飯。カニのほぐし身が気前よくぶちこまれており贅沢な気分。カニの旨味がご飯一粒一粒に染み込んでおり、カニの風味が全体に広がり、奥深い味わいが生まれます。
吸物もお漬物も中々の美味しさで、やはりチェーン店と言えども歴史あるお店はこういった脇役のクオリティが高い気がします。「叙々苑(じょじょえん)」でも毎回同じ感想を抱く。
他方、デザートはまあとりあえず出しましたというクオリティです。正直コンビニスイーツ以下であり、これならピノを1個配った方が満足度は高いのではないか。カニの形をしたピノを特注するとかどうでしょう。

以上を食べ、軽く飲んでお会計はひとりあたり9千円程度。これだけのカニを食べ、しっかりとしたサービスを受けてこの支払金額は実にリーズナブル。ちょっとした集まりで個室でワイワイ楽しめるのがとても良い。そして何より「カニ」という名のキラーコンテンツ。家族や旧友との集まりに是非どうぞ。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。