東海道五十三次、日本橋から数えて一番目の宿場町「品川宿」で1966年に旗揚げした「割烹 若竹 (わかたけ)」。うなぎ・どじょう・ふぐなど日本人の琴線に触れる料理を提供する老舗の割烹です。北品川駅目の前、品川駅からでも歩いて15分ほどです。
店内は古き良き割烹といった風情であり、ご家族での経営なのか、給仕のおばちゃんたちがまめまめしく世話を焼いてくれます(写真は公式ウェブサイトより)。カウンター席にテーブル席、個室などバラエティに富んだ座席構成であり使い勝手良し。フグの季節にお邪魔したので、ヒレ酒を頂きました。厳選したフグを新鮮なうちに調理し熟成させているそうで滅法旨い。旨味が強く出汁を飲んでいるかのような濃厚さ。ツマミ無しでも無限に飲めてしまいます。ヒレ1枚で3杯も注ぎ酒してもらいました。
お通しにイクラおろし。のっけから贅沢な気分を味わうことができマンモスうれピー。キャベツをちぎって出すだけでお通しと称する店に反省を促したいレベルです。枝豆の王様たる「だだちゃ豆」。 濃厚な甘みと独特の風味が特長的で、甘い香りも、食欲をそそります。
こちらも季節モノのアンキモ。アンキモのクリーミーな舌触りと濃厚な旨味が、ポン酢の爽やかな酸味によって引き立てられ、バランスの取れた味わいを生み出します。お酒をおかわりだ!お刺身の盛り合わせ。何とも美しいプレゼンテーションで心躍ります。様々な魚介の色鮮やかなコントラスト、そしてそれぞれの異なる食感。場が確実に華やぐので、必ず注文するようにしましょう。
黒毛和牛たたき。和牛と言いつつ脂はそれほどクドくなく、赤身の味を強く感じました。ヒレ酒との相性も抜群だ。
小ふぐ唐揚げ。小型のフグを丸のまま揚げており、外はカリッと香ばしく、中はふっくらと仕上がります。小ふぐ特有の繊細な旨味と、唐揚げの香ばしさが絶妙にマッチし、ヒレ酒を合わせて悪魔的な美味しさです。
煮物にカレイ。身がホロホロで煮汁がよく染み込み、白ゴハンが欲しくなる。こういう食生活を毎日送りたい。
小ふぐ唐揚げ。小型のフグを丸のまま揚げており、外はカリッと香ばしく、中はふっくらと仕上がります。小ふぐ特有の繊細な旨味と、唐揚げの香ばしさが絶妙にマッチし、ヒレ酒を合わせて悪魔的な美味しさです。
煮物にカレイ。身がホロホロで煮汁がよく染み込み、白ゴハンが欲しくなる。こういう食生活を毎日送りたい。
〆のお食事は鰻重。静岡県産の養殖うなぎを生きたまま店に運び、店主自らさばいているそうで、そのへんの鰻屋が尻尾を巻いて逃げ出すほどの旨さです。ゴハンも絶妙の美味しさで食べ進める手が止まらず、皆レギュラーサイズをキレイに完食。
肝吸いの肝も立派であり、存在感のある味わいです。肝吸いに肝が入っていない専門店に対し、今更ながら腹が立ってきました。以上を食べ、そこそこ飲んでお会計はひとりあたり1.3万円。なんと控えめな価格設定なのでしょうか。ひとり2万円近いかなと覚悟していただけに感動もひとしおです。これは品川宿の良心だ。
今回はアラカルトでお願いしましたが、フグのコースや鰻のコース、和牛のコースも楽しそう。旬の食材を大切にしているので、季節ごとにお邪魔したいなと思わせてくれるお店でした。また来よう。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。