目黒は山手通りから少し入ったところにある小料理屋「ぬく」。目黒駅からも中目黒駅からも恵比寿駅からも祐天寺駅からも10-15分は歩く、陸の孤島に位置します。「ラーメン二郎 目黒店」あたりと言えば分かり易いでしょうか。
店内はカウンターに7-8席と小上がりに1卓。と言っても小上がりは実質的に看板娘の遊び場となっているので、どうしても利用したい場合は事前に電話で予約しておくと良いでしょう。ここはアットホームというよりホームそのものなのだ。
ビールや日本酒、焼酎はいずれも千円を切り、住宅街らしい値付けの優しさが感じられます。料理はアラカルト形式で、京都の気軽な割烹のような雰囲気ではありますが、どのメニューも実に旨そうです。この日のお造りはハモ・カワハギ・マツカワカレイ。料理メニューにもハモを用いたものが多かったので、やはり関西のニュアンスを感じさせます。
鴨の治部煮。鴨肉の旨味がスープに溶け込み、トロみと甘みでほっこりする優しい味わい。それでに肉はかなり分厚く食べ応えがあり、添えられているわさびのツンとした辛さが全体の味を引き締めます。
海鮮玉もと焼き。写真からは見え辛いですが、中には海老を中心とした魚介類がゴロゴロと詰まっており、卵ベースの衣をつけてグラタンのように焼きあげています。これ絶対旨いやつやん。玉もとの衣が海の幸を優しく包み込み、ふわふわとした軽い食感に仕上がっています。
〆のお食事に親子丼。鶏肉が多めに入っており、肉の旨味と食感を存分に楽しむことができます。玉子はたっぷりと肉汁を吸っており、ご飯にもそのエキスが染み渡り、最後のひと口まで美味しく頂けました。
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〆のお食事に親子丼。鶏肉が多めに入っており、肉の旨味と食感を存分に楽しむことができます。玉子はたっぷりと肉汁を吸っており、ご飯にもそのエキスが染み渡り、最後のひと口まで美味しく頂けました。
以上を食べ、軽く飲んでお会計は7-8千円といったところ。居酒屋使いするにはリッチな価格設定ですが、いずれの料理も堂に入ったものであり、そのへんの日本料理店などでは太刀打ちできないレベルの高さを感じました。ご近所さんが羨ましい。次回は複数人で訪れて、旨そうな料理を片っ端からオーダーしたいと思います。
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目黒は焼鳥やトンカツ、カレーにラーメンと生活に密着した飲食店が多く、そのいずれのレベルも高い。地味ですが豊かな食生活が約束されている街です。
- サエキ飯店 ←食堂系中華の最高峰。
- レストランユニック(restaurant unique) ←ジビエが自慢。
- クロデグルメ(Clos Des Gourmets) ←1万円でお釣りが来るミラクルなフランス料理店
- 立飲ビストロシン サンテ(SHIN Sante) ←普段使いの最高峰。
- 手づかみDining 東京ハンズ(Tokyo Hands) ←大好きだ愛してる。
- リナシメント(RINASCIMENTO) ←前菜の盛合せ。ぐわー!なんだこりゃ!
- 和創作 太(わそうさく た) ←これをお買い得と言わずして何と呼べば良いのでしょうか。
- 鳥しき ←焼鳥界のレジェンド。
- LAND(ランド) ←目黒のカレーはコチラでキマリ。
- 薬膳スープカレーシャナイア(Shania) ←でもスープカレーならこっち。
- 支那ソバ かづ屋 ←下手な中華料理屋に行くよりも余程上質。ワンタンメンはマスト。
- 鶏そば きび ←まるで上質な水炊き屋のような味わい。
- とんき ←80年の歴史は伊達じゃない。
- タイ料理 みもっと ←ここはガチでやばたにえん。
市や区など狭い範囲で深い情報を紹介する街ラブ本シリーズ。2015年の『目黒本』発売から約4年の年月を経て、最新版が登場!本誌は目黒に住んでいる人や働いている人に向けて、DEEPな目線で街を紹介するガイドブックです。