まずはホノルルはダニエル・K・イノウエ国際空港のファーストクラス向けラウンジ「ANA SUITE LOUNGE」へ。A380型機FLYING HONUの就航に合わせて開業したラウンジであり、ANAが海外空港に自社ラウンジを持つのはこれが初めてです。
デザートは温かいシナモンクランブルケーキのバニラアイスクリームを添えて。機上で楽しむには明らかに糖質過多ですが、浅田次郎が「旅行中の食事制限ほど馬鹿げたことは無い」と仰っていたので、その言に従うこととします。
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巨体のA380と言えどファーストクラスは8席のみであり、多少の便の重複はあれど、どう考えたって満席になることは無いであろう余裕のある空間です。豊かさとは、畢竟、広さなのかもしれません。
一方で、内装はごくごく普通のANAラウンジであり、ファーストクラスラウンジにありがちなクラシックで重厚な雰囲気はありません。もちろんハワイという土地柄を考えれば、これぐらいカジュアルでヘルシーな空気感でちょうど良いのでしょう。
ところで当ラウンジにはシャワールームが設置されていませんが、ホテルから直行して搭乗する時間帯なので、特に問題は無いという判断でしょう。
飲み物はカウンターのスタッフに注文。シャンパーニュはプレーンなテタンジェ。ハワイのラムを用いたカクテルなども用意してくれます。うどんやアサイーボウルなどややこしい料理もここで注文し、ブルブル震える番号札を手渡されるという運用です。当ラウンジの特長は、ラウンジから直接搭乗することができる点でしょう。A380の2階のファーストクラス席に直結。この機体専用に誂えられた搭乗口であり、ホヌに懸けるANAの気合が感じられる瞬間です。
機内でランチが出るタイミングのフライトなので、食事のラインナップは限定的。それでもポキやガーリックシュリンプなどの地元の名物料理のほか、なかなかに手の込んだものが並びます。成田の「ANA SUITE LOUNGE」よりも余程レベルが高く、全日空のハワイに寄せる愛情が垣間見えました。
私はシャンパーニュのつまみとして、ポキを2種にサラダ、そしてガーリックシュリンプ。これが中々旨くって、「オノ・シーフード(Ono Seafood)」などの専門店を凌駕する味覚です。今後ハワイに来た際、ポキを食べるのはここだけでいいかなと思わせてくれるほどです。
私はシャンパーニュのつまみとして、ポキを2種にサラダ、そしてガーリックシュリンプ。これが中々旨くって、「オノ・シーフード(Ono Seafood)」などの専門店を凌駕する味覚です。今後ハワイに来た際、ポキを食べるのはここだけでいいかなと思わせてくれるほどです。
アサイーボウルはちょこっとつまむ感じのサイズで、気分を味わうに最適。ブルーベリーを中心にフルーツがたっぷり用いられており、街中のアサイーボウルよりも贅沢な仕様です。
時間になると、ラウンジ直結の搭乗ゲートが開きます。
たまにSNSで「上級会員様の優先搭乗か知らんけど、けっきょく行列してるのウケるwww」「座席なんて決まってるのに乗る前に並んでるのマジで草」などと嘲笑する投稿を見かけますが、あれはスマホに「そろそろ搭乗口に向かってくださいね」という案内が来るからそれに従っているだけで、そういう案内を送りつけているくせにゲートの準備が整えていないエアライン側に責任があります。そのタイミングではゲート近くの椅子に座ろうにも全て埋まっており、立っているしか選択肢は無く、どうせ立っているならとゲートに並んでいるだけです。
まとめると、「ファーストクラス客が立って並んでてマジで草」という状況は、その空港の設備とエアラインのオペレーションレベルの低さを象徴しているだけであり、当ラウンジでは当たり前ですが搭乗前に行列が生じることはありません。
成田からホノルルへは1列目を予約しましたが、帰りは2列目にしてみました。1列目に比べると視界が開けており、より広く感じます。
ところで直前で搭乗を取りやめたゲストがいたようで、その荷物の取り降ろし作業に20分ほど時間を要しました。座席数が多いと誰かしらにトラブルは生じるものなので、定時性においては小型機に分があるかもしれません。
アメニティにつき、行きと同じくレザーボックスが「エッティンガー(Ettinger)」のもので、コスメ類は「SENSAI」。レザーボックスは行きとは色違いのものを貰えたので私嬉しい。安定飛行に入り、アペリティフとしてクリュッグを楽しみます。ワイン界隈において、クリュッグの素晴らしさを表現するために「クリュッグとはクリュッグである」という名台詞がありますが、よくよく考えると進次郎構文だなと感心しながら、その厚みのあるボディを愉しみました。酒は人が働いているときに飲むのがいちばん旨いのだ。
せっかくなので、ランチは妻と向い合わせで楽しむことにしました。機内でありながら、下手なレストランよりも広々とした食卓。豊かさとは、畢竟、広さなのかもしれません。
前菜はキャビアにマウイオニオンのムースを選択。キャビアにつき、JALのファーストクラスのほうが個瓶に入って高級感がありますが、量では当機に分があります。豊かさとは、畢竟、量なのかもしれません。
サラダは別に普通ですね。コンビニのそれと大差ないクオリティです。
スープも変に甘ったるく、全く美味しくありません。
パン類も見た目こそインパクトがありますが、味わいは中くらいです。サラダ・スープ・パン。この3つはフライングホヌ・ファーストクラスの逆三種の神器と言えるでしょう。
メインはUSプライム牛フィレ肉のステーキを。これが結構、いや、かなり旨い。火が使えないためガリっと焦げたニュアンスなどは表現できないものの、機内食としては最高位に属する味覚ではなかろうか。ポルチーニの風味の効いたソースも堂に入った美味しさです。
前菜はキャビアにマウイオニオンのムースを選択。キャビアにつき、JALのファーストクラスのほうが個瓶に入って高級感がありますが、量では当機に分があります。豊かさとは、畢竟、量なのかもしれません。
サラダは別に普通ですね。コンビニのそれと大差ないクオリティです。
スープも変に甘ったるく、全く美味しくありません。
パン類も見た目こそインパクトがありますが、味わいは中くらいです。サラダ・スープ・パン。この3つはフライングホヌ・ファーストクラスの逆三種の神器と言えるでしょう。
メインはUSプライム牛フィレ肉のステーキを。これが結構、いや、かなり旨い。火が使えないためガリっと焦げたニュアンスなどは表現できないものの、機内食としては最高位に属する味覚ではなかろうか。ポルチーニの風味の効いたソースも堂に入った美味しさです。
私が恵比須顔でステーキを堪能していると、妻は「あたし眠くなったから寝るね」と、CAに寝床を整えてもらい、さっさと寝てしまいました。これはどういった種類のフリーダムなんでしょうか、この女さんは。
私の食事は続く。ステーキに合わせてワインは紫鈴に替えてみました。ケンゾーエステイトのワインにつき、その消費地の殆どが日本であると茶化される場面が多いですが、なんだかんだ言って私はとっても美味しいワインだと思います。デザートは温かいシナモンクランブルケーキのバニラアイスクリームを添えて。機上で楽しむには明らかに糖質過多ですが、浅田次郎が「旅行中の食事制限ほど馬鹿げたことは無い」と仰っていたので、その言に従うこととします。
食後は窓が閉まり照明が落とされ就寝モードに。どのエアラインもそうですが、この、昼間移動のフライトなのに敢えて暗くする運用はどういった理由があるのでしょうか。真っ暗闇の中で黙々と酒を飲み続けている私がバカみたいなので、もう少し明るくして欲しいところです。
ゴソゴソと起き出し、おもむろにカレーを注文する妻。真っ暗闇の中で黙々とカレーを食べ続けている彼女がバカみたいなので、もう少し明るくして欲しいところです。8時間のフライトで成田に到着。私の旅もここで終わり。お土産にファーストクラス限定機内販売の「響 サントリーウイスキー100年記念-Anniversary Blend-」を2本購入。1本5万円と高価ですが、市場では30万円以上で取引される場合もある希少品なので、精神的には無料に等しい。1,000本買えば2.5億円儲かる計算です。やったね。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。