六本木ヒルズに開業した「KNOCK(ノック)」。恵比寿店などにはお邪魔したことはありますが、ここまで大箱の店舗は初めてです。
アルコールにつき、グラスのワインやビールであれば千円を切り、六本木ヒルズで飲むことを考えれば悪くない価格設定です。他方、ボトルについては信じがたい値付けのものも散見されたので、選球眼が試されるところです。定番の「パネ・パンナ」。軽く焦がしたレーズンパンにチーズとゴルゴンゾーラチーズのディップを付けて楽しみます。スパークリングワインとの相性が良いひと品です。
「トゥッティ・グリーン・ベジタリアーナ」はケールとハーブが主体のサラダ。味は悪くないのですが、値段の割に量が少ないかな。すぐ近くの「クリスプ サラダ ワークス(CRISP SALAD WORKS)」と、ついつい比べてしまいます。
ガーリックボイルもブロッコリーを丸ごと用いており迫力満点なのですが、1,880円という価格設定はとても割高に感じました。直接材料費をお聴きしてみたいものです。
「揚げピザ メルト・マルゲリータ」はぶつ切りにされたピザ生地に後からドロドロとチーズとトマトソースを流し込むという斬新な試み。発想としては面白いのですが、やはり直接材料費をお聴きしてみたいという意識が強い。「キャベツの アンチョビ・ペペロンチーノ スパゲティ」につき、こちらも味は悪くないのですが、プロ専業主婦が自宅で作るそれと大差ない味わいであり、やはり直接材料費を(ry
「自然派 大人のナポリタン スパゲティ」はタコさんウインナーがトッピングされており、童心に帰るひと品です。ただし直接材(ry
六本木ヒルズに入居するチェーンのカジュアルなレストランなので、まあこんなもんでしょうか。料理は可もなく不可もなくですが、空間と接客は中々のものです。食事というよりも、リゴレット的に軽く飲みに来るか、ランチにパスタだけ食べに来るつもりでどうぞ。
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イタリア20州の地方料理を、その背景と共に解説したマニアックな本。日本におけるイタリア風料理本とは一線を画す本気度。各州の気候や風土、食文化、伝統料理、特産物にまで言及しているのが素晴らしい。イタリア料理好きであれば一家に一冊、辞書的にどうぞ。