目黒駅前すぐの伏魔殿「サンフェリスタ目黒」の地下1階に入居する「銀角(ぎんかく)」。私の推しの蕎麦居酒屋「手打ちそばと酒 いいかげん」のすぐ近く。このビルには本当に良い飲み屋が多いです。
店内はカウンターが7-8席にテーブルが1卓。小体なお店ですが常に満席の人気店でもあり、この客数を独りで捌き切る店主は練達のワンオペレーターです。喫煙可なのが玉に瑕で、そのハードボイルドな雰囲気に誘われてか、ゲストは全員が男でした。生ビールは500円かそこらだったっけな。毎回キンキンに冷えたジョッキに注いでくれるのが嬉しい。また、当店は焼酎推しの店でもあり、かなりしっかりとした量を注いでくれます。
お通しに500円を要するのですが、自家製豆腐にお刺身、筋子に数の子と酒のつまみ万歳です。とりわけ自家製のお豆腐が素晴らしいですね。揚げ出し豆腐や肉豆腐などの豆腐系メニューに食指が動きます。
「たぬきサラダ」という耳慣れない料理を注文してみると、なるほど千切りのキャベツに揚げ玉がトッピングされてやってきました。細く細く切られたキャベツにサクサクとした食感の油が絶妙にマッチします。
スペシャリテの手羽先の唐揚げ。左が「黒」で素揚げタイプ、右が「白」で唐揚げタイプ。いずれも非冷凍の上質な鶏肉であり、無限に食べ続けることができます。
ニラの玉子とじはチヂミのような造形で、生の部分と火が通った部分のグラデーションが心地よい。自家製の食べるラー油で味変するのもグッドです。たこの唐揚げ。しっかりと調味されており、やはり無限に食べ続けることができます。まさに大人のスナックでしょう。
〆は天玉丼。トロトロの玉子とサクサクの衣にたっぷりのネギ。温玉のぶっかけうどんを丼にしたような料理であり、日本人の琴線に触れる味覚です。
以上を食べ、軽く飲んで4千円ほど。酒の安さが功を奏し、実にお値打ちな支払金額に落ち付きました。喫煙可なのが困ったちゃんですが、そのあたりは「目黒ほろよい党」と同様に、ある程度は覚悟して訪れましょう。男2-3人のしっぽり飲みにどうぞ。
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目黒は焼鳥やトンカツ、カレーにラーメンと生活に密着した飲食店が多く、そのいずれのレベルも高い。地味ですが豊かな食生活が約束されている街です。
- サエキ飯店 ←食堂系中華の最高峰。
- レストランユニック(restaurant unique) ←ジビエが自慢。
- クロデグルメ(Clos Des Gourmets) ←1万円でお釣りが来るミラクルなフランス料理店
- 立飲ビストロシン サンテ(SHIN Sante) ←普段使いの最高峰。
- 手づかみDining 東京ハンズ(Tokyo Hands) ←大好きだ愛してる。
- リナシメント(RINASCIMENTO) ←前菜の盛合せ。ぐわー!なんだこりゃ!
- 和創作 太(わそうさく た) ←これをお買い得と言わずして何と呼べば良いのでしょうか。
- 鳥しき ←焼鳥界のレジェンド。
- LAND(ランド) ←目黒のカレーはコチラでキマリ。
- 薬膳スープカレーシャナイア(Shania) ←でもスープカレーならこっち。
- 支那ソバ かづ屋 ←下手な中華料理屋に行くよりも余程上質。ワンタンメンはマスト。
- 鶏そば きび ←まるで上質な水炊き屋のような味わい。
- とんき ←80年の歴史は伊達じゃない。
- タイ料理 みもっと ←ここはガチでやばたにえん。
市や区など狭い範囲で深い情報を紹介する街ラブ本シリーズ。2015年の『目黒本』発売から約4年の年月を経て、最新版が登場!本誌は目黒に住んでいる人や働いている人に向けて、DEEPな目線で街を紹介するガイドブックです。