焼き鳥 ゑびす(やきとり えびす)/恵比寿

開業は2009年と、恵比寿では老舗の部類に入る焼鳥屋「ゑびす(えびす)」。店名の由来は地名なのか他の何かなのかは存じ上げませんが、このあたり「〇〇えびす」といった飲み屋が妙に多いので予約間違いにご注意ください。そんなアホおらんやろと思いきやそんなアホが何人もいました。
店内はカウンター席が7-8席にテーブルがいくつか。奥には6人ぐらい入りそうなボックスシートもあります。この席数を店主ひとりバイトひとりで対応しているので、なかなか回っていません。時間に余裕をもって訪れましょう。
生ビールは580円と立地を考えれば良心的。キンキンに冷えたジョッキで用意してくれるのが嬉しいですね。グラスワインは700円でタプタプの日本酒も似たような値段であり、心置きなくアルコールを楽しむことができます。
煮込み。ドロドロの濃ゆいやつをイメージしたのですが、透明に澄んだスープ仕立てでやって来、とてもキレイな味わいです。ネギがたっぷりなのも嬉しい。
白レバー。トロリとした舌触りのレバーに大量のネギ。先の煮込みもそうですが、ネギが好きなお店なのかもしれません。口腔内にとろけるような食感と芳醇なコクが広がり、まるでフォアグラのような贅沢な風味です。
焼鳥は伝票に手書きしたものが一気にやって来ます。ネギマとセセリが旨かった。ただし、「ゑびす焼」ってのは結局何かよくわからなかったです。
つくねは卵黄が用意されて心躍るのですが、つくねそのものに対する調味は弱く、思いのほかアッサリとした味覚です。タレとか別注できるんかな。
地鶏たたき。文句なしに美味しいのですが、前菜的な位置づけで最初に注文したのに終盤に登場しました。ある程度バッチ処理的に料理を製作しているため、オーダー通りにやって来ないのが玉に瑕です。
そぼろごはん。かなり濃いめに味付けされたそぼろであり、丼ものながら酒を呼ぶ旨さです。
そういえば最初に注文した焼き物のウズラが届いていないことに気づきました。やはり厨房とホールがてんてこまいで、オーダー忘れも日常茶飯事なのかもしれません。
以上を食べ、軽く飲んでお会計はひとりあたり6千円ほど。この立地でこのクオリティでこの支払金額はありがたいのですがオペレーションには難あり。このあたりは人件費とのトレードオフなのでしょう。常連が幅をきかせている気配も強いので、常連と一緒に時間を気にせずのんびり来るのがベストな利用法なのかもしれません。

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焼鳥は鶏肉を串に刺して焼いただけなのに、これほどバリエーションが豊かなのが面白いですね。世界的に見ても珍しい料理らしく、外国人をお連れすると意外に喜ばれます。
素人にとっては単に串が刺さった鶏肉程度にしか思えない料理「焼鳥」につき、その専門的技術を体系的に記しています。各名店のノウハウについても記されており、なるほどお店側はこんなことを考えているのかという気づきにもなります。