前回は「友誼食府(ユウギショクフ)」を中心に池袋のガチ中華界隈を紹介しましたが、今回は少しひねってウイグル料理。場所は池袋駅から歩いて7-8分で、ロサ会館の近くの雑居ビル8階。他のフロアも殆どが中国料理店であり、東京にいながら異国情緒を味わうことができます。
店内は広く100席近くあるのではなかろうか。席間にもゆとりがあり、飲み会などでも活躍しそうです(飲み放題プランもアリ)。ところで私は初台の「シルクロード タリム ウイグルレストラン(SilkRoad Tarim Uyghur Restaurant)」のような雰囲気を勝手に期待していたのですが、どちらかというとウイグル風料理も出す中華料理店という位置づけのようです。
われわれ以外、ゲストもスタッフも全員が中国人であり言葉の問題が気がかりですが、全てはQRコードからの注文なので問題ありません。テクノロジーは文化の違いを無力化するのだ。隣のカップルが鶏の唐揚げと水餃子の盛り合わせみたいな料理を召し上がっており、山盛りで超楽しそうだった。中国人が食べる中国料理って何であんなに旨そうに見えるんだろう。
コチラはラム肉のクミン炒めで始めます。新疆ウイグル自治区の定番と言えば羊肉であり、ガッチリとスパイスが効いてE感じ。ラムのような初々しさは感じられませんでしたが、これはまあ、スパークリングワインをオリシャンと呼ぶようなものでしょう。新疆ビーフン炒め。セロリやピーマンと共に麺が炒められており、日本で言うところのナポリタンに似た外観です。
麺はモチモチとはっきりとした歯触りで美味。味付けも少し酸味がきいておりやはりナポリタン風。辛さは控えめでお願いしたのですがバリバリに辛く、食べたそばから発汗が止まらない。
刺激的なディナーでした。中華風のウイグル料理と言えども普通に日本で暮らしている分には、まず接することの無いジャンルであり、接する人間もみな外国人なので、ちょっとした海外旅行気分を味わうことができます。見慣れない料理名に抵抗がある方は、まずは千円程度のランチセットから始めてみましょう。きっと病みつきになるはずだ。関連記事
それほど中華料理に詳しくありません。ある一定レベルを超えると味のレベルが頭打ちになって、差別化要因が高級食材ぐらいしか残らないような気がしているんです。そんな私が「おっ」と思った印象深いお店が下記の通り。
- チャイナハウス龍口酒家(ロンコウチュウチャ)/幡ケ谷 ←東京の10,000円以下の中華だとダントツ好き
- 中華銘菜?陽(センヨウ)/東高円寺 ←率直に美味しくアラカルト可なのが嬉しい
- サエキ飯店/目黒 ←切れ味抜群
- ShinoiS(シノワ)/白金台 ←めちゃ美味しいんだけれど高いんだよなあ
- 4000 Chinese Restaurant/西麻布 ←王道中の王道の中華料理ですげえ旨い
- センス(Sense)/日本橋 ←あれだけ香港に通い詰めた結果、日本の飲茶が一番とは実に複雑な心境
- 南方中華料理 南三(みなみ)/四ツ谷 ←素晴らしい、何も言うことは無い
- 蓮香(レンシャン)/白金高輪 ←日本人が一般に想像する中華料理のイメージを打破する多彩な魅力
- 中華バル 池湖(いけこ)/渋谷 ←度を越した費用対効果
- 紫玉蘭/麻布十番 ←税込800円は神のなせる業
- VELROSIER (ベルロオジエ)/河原町(京都) ←フランス料理みたい
- 開化亭(かいかてい)/岐阜駅 ←過剰なものは何も無く、足りないものも何も無い
- Mott 32(卅二公館)/中環(香港) ←この中華料理はちょっと東京には無い
- Lung King Heen(龍景軒)/中環(香港) ←総合力という意味では香港における飲茶で私的ナンバーワン