恵比寿駅の東口から白金通りに進んだところにある「バル デ オジャリア(Bar de Ollaria)」。ナポリピッツァの「パルテノペ(Partenope)」のすぐ近くです。以前は銀座にも出店していたそうですが、残念ながらコロナ禍で閉店したとのこと。
店内はカウンター席が7-8席にテーブルがいくつか。赤と焦げ茶のコントラストが印象的な内装で、これぞスペインのバルといった風情です。ちなみに店名の「オジャ (olla)」とは鍋そのもの、もしくは鍋料理を意味するもので、日本語の「おじや」は、スペイン語の「オジャ」が語源になったという説もあります。
ビールやグラスワインは千円を切り、ボトルワインも4千円台から始まります。公式ウェブサイトによると飲み放題プランもあるとのことなので、ウワバミのような方々は予約時に相談すると良いでしょう。お通しのコロッケパン。なのですが、中には恐らくチーズ(?)も入っており、思いのほか味が強く酒が進む。
その場で塊から切り出される生ハム。赤身と脂のバランスが良く、しっとりとした口当たりと脂の甘味が心地よい。タパスの盛り合わせが豪華。写真は2人前で、野菜中心の組み立てが嬉しいですね。サラダを注文せずともコチラで間に合ってしまう勢いです。
マッシュルームのアヒージョ。マッシュルーム自体が持つ、豊かな旨味が凝縮されています。加熱することで、さらに旨味が引き出され、口の中に広がります。カリカリのお肉(?)みたいなのに塩気が詰まってて酒が進む進む。
イベリコ肩ロース肉の低温ロースト。肉のジットリとした旨味が伝わる逸品。トリュフのような強い薫りも手伝って、薄切りながらパンチのある肉料理です。
〆は名物料理の「アロス・メロッソ (Arroz meloso) 」。お米を魚介のスープで煮込み、アルデンテよりも少し柔らかく仕上げます。お米がスープをたっぷり吸って、旨味が凝縮されている。なるほどこれは「おじや」であり、日本人であれば誰もが愛する料理でしょう。
以上のコース料理が4,290円。わおー、これは大変お値打ちですねえ。これだけ美味しくて量もしっかり。味は強く酒が進む味覚ですが酒は高くない。私にとって理想的な酒場です。アラカルト注文もOKなので二次会使いにも良さそう。次はイカスミの雑炊みたいなやつを食べるんだ。
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