モスバーガーを展開するモスフードサービスが手掛けるチーズバーガー専門店「mosh Grab'n Go (モッシュ グラブ アンド ゴー)」。広尾の交差点から有栖川公園方面へ徒歩数分、ランチがナイスな「広尾はしづめ」の1階です。
一般的なモスバーガーの内装とは大きく異なり、とってもお洒落でカフェのよう。ただ、飲食スペースは狭くテーブルも猫の額ほどのサイズ感なので落ち着きません。テイクアウトして有栖川公園で食べたほうが気持ち良いでしょう。
せっかくなので色んなものを注文してみました。合計で2,200円。ここのところ「日本の物価は安すぎる!」みたいな謎の煽動が散見されますが、東京の物価も充分に世界レベルです。私の半分は女の子なので、飲み物はグリーンスムージーにしました。たっぷりの野菜を眼の前のミブレンダーでジャーンとぶん回すので、これは本物のグリーンスムージーであり、飲むサラダです。
ただ、セット料金に幾ばくかの追加料金で飲み物をスムージーに変更するというプランもあったようで、何だかちょっと損した気分になりました。私のITリテラシは決して低い方ではないはずなので、注文用タブレットのUIデザインチームは反省するように。
サラダも質・量ともにしっかりしており、ナッツやチーズ、ピンクペッパーを散らすなど洒落てます。
ただ、ここでも私は「ポテト付き」のメニューを選択し、「追加500円でLサイズのサラダ」というオーダーを入れたつもりだったのですが、これはポテトがサラダに変更できるという意味だったようで、結局ポテトを楽しむことができませんでした。店員に確認すると「わかりづらくてスミマセン」とのことで、いや、君は悪くない。こういった皺寄せに苦しむのはいつだって現場とユーザなのだ。
追加で注文したモスチキン。骨は付いているのですが、変に身離れが良く嘘っぽい味わい。これは何の肉なんだろうとモスバーガーの公式ウェブサイトを確認すると、
なるほどこれは成型肉の一種なのですね。決して不味いわけではありませんが、KFCのそれとは全く異なる物体であり、コンビニのホットスナックのような位置づけなので、そのつもりで注文しましょう。主題のチーズバーガーは「#Burger01〈2種のチーズ〉」を注文。チェダーチーズとモッツァレッラチーズを用いているそうで、チェダーを餃子の羽根のようにパリっと焼き切っているのはアイデア賞。バンズは非常に甘くフワフワとした口当たり。スイーツのような味覚なので、好みが分かれるところでしょう。
肝腎のパティは全然美味しくないですねえ。茹でた肉団子のようにフニャフニャとした食感で、「アルデバラン」のような、いわゆる肉自慢のプレミアム系バーガーとは方向性が全く異なります。もちろん公式ウェブサイトに「パティは、薄くスライスした牛肉を、塩や砂糖、塩麹などを入れた調味液に漬け込んで保水性を高め」と記されており、これは意図した試みなのでしょう。
あまり私の口には合いませんでした(画像は公式ウェブサイトより)。ご近所の「バーガーマニア(Burger Mania)」に似た味わいを勝手に期待していただけに、私の心には深い霧が立ち込めています。コンセプトは悪くないと思うので、値上げしても良いから肉のクオリティを上げて欲しいなあ。
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広尾は初デートに良い街です。謎にハイセンスな雰囲気と下町的な親しみやすさが同居する。飲食店も都内トップクラスの名店が比較的リーズナブルな価格設定に落ち着いています。
- TAIAN TOKYO(タイアン トウキョウ) ←この迫力はやはりフランス料理でないと到達できない。
- ア・ニュ Shohei Shimono ←フレンチをベースとした旨いもの屋。
- Alternative (オルタナティヴ) ←おもろくておいしい料理。
- レストラン アラジン ←記憶がハッキリと残る料理。
- レストランひらまつ ←何度も何度も訪れているのに美味しい。
- マルゴット エ バッチャーレ(Margotto e Baciare) ←あれだけのトリュフ料理とキャビアを食べてこの価格というのはリーズナブル。
- おでこ(au deco) ←フランス料理を食べ込んだ仲間たちでどうぞ。
- コントワール ミサゴ(Comptoir Missago) ←とにかく融通のきく旨いもの屋。
- ヨシダ ハウス(YOSHIDA HOUSE) ←日常に寄り添う究極の普通。
- ポンテ デル ピアット (PONTE DEL PIATTO) ←抜群に旨くてそんなに高くない。
- リストランテ ペガソ(PEGASO) ←接待や綺麗なデートにうってつけ。
- ラ トラットリアッチャ(La Trattoriaccia) ←令和のビスボッチャ。