鈴波本店 膳処 (すずなみほんてん ぜんどころ)/栄(名古屋)

栄のど真ん中に本店を構える「鈴波(すずなみ)」。魚介の粕漬け界隈における絶対王者であり、全国にそのショップを展開しますが、本店のコチラは「膳処(ぜんどころ)」と言ってレストランとしての利用が可能です。
週末のランチタイムに訪れたため席に案内されるまで30-40分待ちました。とは言え空調のきいた待合室があるためストレスは感じません。のんびり読書でもするつもりで訪れましょう。
着席してからのオペレーションは速く、あっという間に「鈴波定食 海老真丈あんかけ付」が着盆しました。1,815円です。
小鉢は茎ワカメか昆布を選ぶことができ、前者をチョイス。小鉢と言いつつこれが中々たっぷりとした量で、ヌルヌルシャキシャキ乙な味。小鉢にまで手がかかっている店は良いお店であることが多いです。
サブテーマである「海老真丈あんかけ」。エビそのものの風味は強くありませんが、真丈としては非常にレベルが高い。キノコあんかけの調味の思いきりが良く、日本酒が欲しくなる逸品です。
主題の魚介みりん粕漬。この日のお魚はサワラ。芳醇な香りが鼻腔をくすぐり、噛むほどに深い味わいが口の中に広がります。ご飯との相性も抜群で、ああ、和食ってやっぱこうだよなあとしみじみと納得する美味しさです。
ゴハンは新潟は牧産のコシヒカリ。甘味が強く単体で食べても充分に美味しい。ちなみに私がお邪魔した際は売り切れていましたが、早い時間帯においては雑穀米も選ぶことができるそうです。
お漬物は関連ブランド「大和屋守口漬総本家」謹製。じっくりと熟したニュアンスがあり見事な美味しさ。丁寧に炊いた丹波の黒豆も名脇役。
お椀は八丁味噌の赤だし。これぞ名古屋といった色合いですが思いのほか鰹出汁の風味が強く、赤味噌の塩味と甘みのバランスが絶妙で、後を引く美味しさです。
以上を食べて1,815円というのは大変お値打ち。最もベーシックな「鈴波定食」であれば1,650円と、社会貢献活動とも言うべき費用対効果の良さです。味も良く超高級ホテルの5-6千円もする和朝食なんかよりも全然美味しい。東京では六本木と日比谷のミッドタウンにも入居しているそうなので、そちらにもお邪魔したいと思いました。

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