スタンドふじ 本店/天王寺

「海鮮が安いだけの店」をキャッチコピーとし、大阪の海鮮界隈で勢力を増しつつある「スタンドふじ」。この日はその総本山たる天王寺の本店にお邪魔しました。天王寺駅から歩いてすぐのルシアスビル地下レストラン街にあります。
日曜日の正午だというのに、みな驚くほど飲酒しています。大飲酒です。ちなみに平日のランチタイムは魚介を中心とした定食を提供しており、近隣の勤め人が大行列するのですが、土日祝(?細かくは知らん)は通しで飲み屋として営業しているようです。
酒が信じられないほど安く、この量の獺祭が400円で楽しむことができるのは宅飲み以外では当店ぐらいではなかろうか。ちなみに生ビールなどのアルコールも400円前後であり、世のインフレ騒ぎなど何処吹く風といったところでしょう。
「魚盛り」は980円。飲み屋でこれだけの量の刺身を食べてこの支払金額とは驚きです。質も全くお値段以上であり、「海鮮が安いだけの店」とのキャッチコピーはある意味では卑下慢とも取れるかもしれません。
「ごちそうエビフライ」は580円。はい、これ、2本で580円ですよ信じられますか?ちなみにエビフライと言えば私はすぐに神田「七條(シチジョウ)」のそれを思い浮かべるのですが、彼の店に勝るとも劣らない完成度。衣はサクサクと軽快な音を奏で、口に入れた瞬間、思わず笑みがこぼれます。タルタルソースもリッチな味わいです。
アジフライは380円。なんだよそれスーパーの総菜よりも安いじゃん。ちなみにアジフライと言えば私はすぐに恵比寿「えびす焼魚食堂」のそれを思い浮かべるのですが、彼の店に比肩するレベルの高さです。
カマ塩焼き。こんなに立派なお頭で可食部もたっぷりありながら、380円という価格設定は何かの間違いかもしれません。もしかして明日にでも世界は滅びるのでしょうか。
ツマミに「本ごぼう揚げ」を注文したのですが、ドラムスティックの投げ売りかと思うボリュームでやって来ました。これで280円。味わいも上々で、何でもきちんとした八百屋から仕入れる生ゴボウを用いているそうです。
以上を食べ、そこそこ飲んでお会計は4千円弱。東京のちょづいた海鮮居酒屋であれば1万円は請求されそうな食後感であり、日曜の昼からこれ以上は無いというぐらいのフルボッコランチをかましてしまいました。

大阪観光の代表的な食事のひとつとして「八重勝(やえかつ)」など新世界の串カツ挙げられますが、もう少し足をのばして当店を訪れるのも一興でしょう。オススメです。

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