店内は厨房に面したカウンター席にダイニングエリアにテーブルがいくつか。特等席は店内奥の円卓風の可愛らしい一角で、グループでお邪魔する際は是非とも指定したいところ。キッチンからジャラジャラと聞こえてくる油の爆ぜる音が食欲を刺激します。
皆川浩正シェフは「ザ・ペニンシュラ香港」で経験を積み、帰国後は「赤坂 櫻花亭」などの厨房を預かったのち、当店の総料理長へ。
ランチタイムにお邪魔し、ササっと冷たいお茶が供されるのが嬉しい。ちなみにディナータイムにはワインだけでなくティーペアリングまたはそれらの混合などのプランが用意されているそうです。
ランチに付随する小鉢。これが悲しくなるほど小さな量であり、こんなに惨めな思いをさせるのであれば出さないほうがマシかもしれません。もしくはもっと値上げして量を増やすか。サイドメニューとして注文した豚焼売。悪くないのですが、冷凍焼けした肉のようなニュアンスが感じられ、これで440円というのは割高に感じました。もっと安ければ細かいことも言わないのだけれど。
ランチに付随するスープ。おー、このスープは美味しいですねえ。例によって量は少ないのですが、ディナータイムにフルポーションで注文したらきっと幸せだろうなと期待させる味わいです。
私は「ピリ辛ラムチャーハン」を注文。1,650円と中々の価格設定です。それでもチャーハンそのものの味わいは確かであり、羊肉のミンチがゴッソリと入っており惚れ惚れします。仄かに辛味を感じるのですが、食べ終わる頃にはジワジワと汗が滲み出て来、遅効性の美味しさです。
デザートに杏仁豆腐も付きます。町中華のゼラチンぎちぎち系とは一線を画す口当たりであり、豆腐というよりもリッチな生クリームのような味わいです。
以上を食べて2千円ちょっと。さすがは広尾とも言うべき価格設定ですが、スープ・チャーハン・杏仁豆腐のクオリティは確かであり、全く妥当な価格設定と言えるでしょう。「自家製ラー油入りチャーシュー麵」のような麺類も美味しそう。Makuakeを活用するなど商業主義的な面が気になりディナーに友人を誘いづらいのが難しいところ。いま「ユジンを誘いづらい」とタイポして微妙にテンションが上がりました。ちなみにIVEのほうです。
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広尾は初デートに良い街です。謎にハイセンスな雰囲気と下町的な親しみやすさが同居する。飲食店も都内トップクラスの名店が比較的リーズナブルな価格設定に落ち着いています。
- TAIAN TOKYO(タイアン トウキョウ) ←この迫力はやはりフランス料理でないと到達できない。
- ア・ニュ Shohei Shimono ←フレンチをベースとした旨いもの屋。
- Alternative (オルタナティヴ) ←おもろくておいしい料理。
- レストラン アラジン ←記憶がハッキリと残る料理。
- レストランひらまつ ←何度も何度も訪れているのに美味しい。
- マルゴット エ バッチャーレ(Margotto e Baciare) ←あれだけのトリュフ料理とキャビアを食べてこの価格というのはリーズナブル。
- おでこ(au deco) ←フランス料理を食べ込んだ仲間たちでどうぞ。
- コントワール ミサゴ(Comptoir Missago) ←とにかく融通のきく旨いもの屋。
- ヨシダ ハウス(YOSHIDA HOUSE) ←日常に寄り添う究極の普通。
- ポンテ デル ピアット (PONTE DEL PIATTO) ←抜群に旨くてそんなに高くない。
- リストランテ ペガソ(PEGASO) ←接待や綺麗なデートにうってつけ。
- ラ トラットリアッチャ(La Trattoriaccia) ←令和のビスボッチャ。