元住吉のブレーメン通りから少し入ったところにある「マリニ 南インド&フュージョン (Malini South Indian & Fusion)」。2022年オープンの、このあたりでは珍しい南インドにフォーカスしたレストランです。
先の尖った面白い建物であり、テーブル席が20ほどの小さなお店。ネット情報ではランチのセットメニューを楽しんでいる方が多かったのですが、私がお邪魔した際は1,400円のランチビュッフェが開催されていました。これが偶々なのかいつもそうなのかは知らない。
料理の数はそれほど多くない一方で、食欲旺盛なゲストばかりなので、カレーは補充しても補充してもすぐに無くなります。厨房はフル回転で、ある意味では常に出来立てを楽しむことができるという寸法です。簡単なサラダもあります。カレービュッフェなど血糖値スパイクの王者とも言うべき食事スタイルなので大変ありがたい。
この日のラインナップはチキンのカレー、ナスとカボチャのカレー、お豆のカレーが3種にマトンビリニヤニ。白ゴハンも用意されているのですが、香り高いバスマティライスを用いていました。
豆のカレーはドロリとした口当たり。穀類の甘さを感じるものの、思いのほか辛味が強く意表を突かれました。
ナスとカボチャのカレー。日本人が想像するトロミのあるものではなく、サラっとした舌ざわりでインド風麻婆豆腐といったところでしょうか。厳密には「カレー」というジャンルの料理ではないのかもしれません。
チキンのカレー。こちらは王道のカレーだと思います。申し越し乳脂肪が強くコッテリした味覚を好むですが、まあ、1,400円の食べ放題で贅沢を言ってはいけません。
マトンビリヤニ。思いのほかタップリと肉が入っており私嬉しい。香りも良く、そのへんの雑なインネパ料理屋のそれとは一線を画す味わいです。
パン類につき、いわゆるナンのほか、タマネギの入ったお焼き的なものも用意されていました。いずれも美味しいし、先のビリヤニも美味しい。胃袋のキャパシティを考えると悩ましいところである。
これはデザートという位置付けでしょうか。仄かに甘く、リンゴの風味がきいて中々美味しい。カレーでクドくなった口腔内をリフレッシュさせるにちょうど良い存在です。
以上のビュッフェが1,400円と大変お値打ち。チェーンのカレー屋でちょっと食べれば似たような金額になることを考えれば見事な費用対効果と言えるでしょう。料理それぞれのセンスも感じられたので、次回は夜に、落ち着いたアラカルト注文でお邪魔したいと思います。
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