武蔵小山の人気イタリアン「IL POSITANO(イルポジターノ)」が大井町に移転リニューアルオープン。品川区役所すぐ近くであり、有名インネパ料理店「Jaya(ジャヤ)」のお向かいに位置します。
お店のテイストはガラっと変わって、L字カウンター7席のワンオペになりました(写真は食べログ公式ページより)。どこか割烹料理店のようなニュアンスを感じさせる大人の空間です。ちなみに以前は「中華一番」という中華料理店だったそうです。
お酒の値付けは良心的で、グラスワインは千円を切り、ボトルであっても6-7千円あたりが最多価格帯と記憶しています。
注文スタイルが変わっていて、旬のお任せ小皿前菜が5-6品で3,500円で、そこからアラカルトでパスタや肉類を追加していく方式です。
この日の1品目は玉ねぎのスープ。大地のパワーを感じさせる力強い甘味にキノコ類の土っぽさが良く合います。ホタテが組み込まれているのも贅沢だ。マグレ鴨を低温調理で。どこか日本料理の趣きすら感じさせる料理であり、鉄っぽいジットリとした旨味に淫します。ワインにピッタリ。
貝特集。白ミル貝やツブ貝など、貝類特有の磯っぽさが酒を呼び、何なら日本酒でも楽しめそうな気がします。
スナップエンドウや空豆、インゲンなどの緑つよつよの味わいにストラッチャテッラ(ブッラータの中身のアレ)のクリーム感が良く合う。マグロのカラスミ(?パウダー?)の旨味と塩気も心地よいアクセント。
ホワイトアスパラガスに生ハムを巻いたんに太刀魚。いずれもシンプルな調理ですが素材の味が活きており、筋目正しい美味しさです。
「IL POSITANO(イルポジターノ)」時代からの看板メニューであるタコ。太く噛み応えがあり、ムシャムシャとした食感が心地よい。ジワジワと滲み出るタコ特有の旨味も堪りません。以上の6品が3,500円。これはちょっと、もう、信じがたい費用対効果の素晴らしさです。
続いてローマ風のカルボナーラ。卵の風味が濃厚オブ濃厚。塩漬け肉(グアンチャーレ?パンチェッタ)の旨味も非常に強く、チーズも最高。パスタながら酒が進む逸品です。
メインディッシュにビステッカ。鹿児島県産黒毛和牛のウチモモを用いているそうで、ガッチリとタフな味わい。調味もシンプルで、肉そのものの味覚を楽しむことができます。付け合わせのジャガイモもネットリとした甘味があってとても美味しい。
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イタリア料理屋ではあっと驚く独創的な料理に出遭うことは少ないですが、安定して美味しくそんなに高くないことが多いのが嬉しい。
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以上、さんざん飲み食いしてお会計はひとりあたり1.5万円ほど。6品3,500円もそうですが、トータルで考えてもやはり見事な費用対効果と言えるでしょう。「IL POSITANO(イルポジターノ)」時代に比べてシェフのセンスが凝縮された感があり、素材もパワーアップし、非常に尖った店となりました。
平日のランチはパスタを提供しており、土日はハンバーガーも用意するそう。パティは北海道産大沼牛・バンズは自家製のブリオッシュとのことで、聞いただけでヨダレが出てきます。次回はハンバーガーを食べに行こう。
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イタリア料理屋ではあっと驚く独創的な料理に出遭うことは少ないですが、安定して美味しくそんなに高くないことが多いのが嬉しい。
- ウシマル(Ushimaru)/山武市(千葉) ←ちょっとした海外旅行に来たような満足感。
- ヴィラ・アイーダ(Villa AiDA)/岩出(和歌山) ←我が心のイタリアン第1位。
- プリズマ(PRISMA)/表参道 ←高価格帯のイタリア料理という意味では東京で一番好きなお店かもしれない。
- 三和(さんわ)/白金台 ←直球勝負で分かり易く美味しい。
- merachi (メラキ)/西麻布 ←質実剛健ながら日本的な繊細な感性も感じられる。
- Il Lato(イル ラート)/新宿三丁目 ←お魚料理のひとつの究極系。
- ヴィンチェロ(Vincero)/新宿御苑 ←どのような大食漢が訪れたとしても満足すること間違いなし。
- リストランテ ラ・バリック トウキョウ(La Barrique Tokyo)/江戸川橋 ←無冠の帝王。
- TACUBO(タクボ)/代官山 ←ポイントは二番手の存在。
- アロマフレスカ(Ristorante Aroma-fresca)/銀座 ←好き嫌いを超えた魅力。普遍性。
- ザ・ひらまつ ホテルズ&リゾーツ 仙石原/箱根 ←最高の家畜体験。
- クッチーナ(CUCINA)/大垣(岐阜) ←何でもアリの旨いもの屋。
- ひまわり食堂/富山市 ←こねくり回すことなく、いま何を食べているのかハッキリとわかる味と量。
イタリア20州の地方料理を、その背景と共に解説したマニアックな本。日本におけるイタリア風料理本とは一線を画す本気度。各州の気候や風土、食文化、伝統料理、特産物にまで言及しているのが素晴らしい。イタリア料理好きであれば一家に一冊、辞書的にどうぞ。