ジョホールバル名物のひとつ「Fish Head Curry」。中でも国境駅近くにある「Kam Long Ah Zai Curry Fish Head(金龍咖喱魚頭)」は街いちばんの人気店で、お昼時は行列が生じます。
料理は「Fish Head Curry」のみであり、魚の部位によって価格が変わって来ます。我々は2人でお邪魔しているため、深く考えずに「中サイズでそれぞれ部位が違うところを注文しよう」と無邪気に注文しました。オーダーを済ますと席まで案内されるのですが、隣の店舗と奥で繋がっており、その店のオバチャンが謎の押し売りをかましてきます。カレーの支払いはカレー屋で、ジュースやツマミの注文はオバチャンに、と不思議な運用です。
これはオバチャン側のツマミなのですが、キュウリやパイナップルなどを甘辛く味付けしたものであり思いのほか美味しい。「オイシイ?アリガト!」と茶目っ気たっぷりなのですが、続いて半ば押し売りされた、たたみいわし的な何かはそれほど美味しくありませんでした。
真打登場「Fish Head Curry」です。中サイズといいつつ寄せ鍋サイズで一般的なカレー4-5杯分はありそうです。周りを見渡すと2-3人で中サイズ1つという注文が一般的であり、2人で中サイズ2つとは目測を完全に見誤りました。
「Fish Head」と言ってもきちんと身はついており、ブリカマよりも可食部はある印象。胴体や尻尾の部分のほうが料金は高くなるのですが、食べ易さや可食部が値段に従って増えて行くと理解すると良さそうです。味わいにつき、見た目ほどは辛くなく、魚や野菜のエキスがココナッツミルクに溶け込み複雑な味わい。クリーミーなラクサのスープに近い味わいであり、日本人好みの味覚です。
ライスは小サイズでもお茶碗一杯分以上はあり、普通の食欲の方であれば小で充分でしょう。カレーには魚だけでなくキャベツやオクラ、インゲンなども詰まっており、思いのほか野菜をたっぷり摂れて嬉しい。
それでも1人あたりMサイズ1杯というのは大杉であり、ちゃんと予習して臨めば良かったと後悔。ちなみに辛味は瞬間最大風速としてはそれほどではありませんが、マイルドだからといってジャンジャン食べると体内にカプサイシンは確実に蓄積されるので、徐々にポンポンがイタイイタイしてきます。お気を付けて。いずれにせよ、ひとり千円もしない支払金額で激ウマカレーを腹いっぱい食べることができるというのは素晴らしい費用対効果です。味そのものも日本人の味覚に合っており、このまま店ごと東京に輸入したいレベル。近い将来「Fish Head Curry」が日本で流行することを祈念して、ごちそうさまでした。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。