RESTAURANT hidamarino(レストランヒダマリーノ)/四条烏丸(京都)

阪急烏丸駅の15番出口をでてすぐ、高倉通沿いにある「RESTAURANT hidamarino(レストランヒダマリーノ)」。京都のど真ん中オブど真ん中であり、商用にも観光にも便利なエリアに位置します。食べログでは百名店に選出。
木材の温かみを感じる店内。キッチンに面したカウンター席に加え、ダイニングエリアはテーブル席もいくつか用意されています(写真は食べログ公式ページ)。

桝村浩史シェフはご実家が洋食店だそうで、ご自身も料理の道に入り京都のホテルやフランス料理店で腕を磨いたのち、ワインのインポーターを経て現職。積極的にホールに出てサービスもこなすという、「Élan.MIYAMOTO(エラン ミヤモト)」を想起させるスタイルです。
ドリンクの値付けは悪くなく、京都のクラフトビールは千円かそこらであり、料理に合わせたペアリングも用意されています。杯数に応じて価格は変動しますが、我々は6杯6千円のプランでお願いしました。
アミューズがかわちい。卵の殻にはたっぷりの玉ねぎとそのペースト(すりながし?)、絶妙な温度にコントロールされた卵黄が詰め込まれています。トリュフでの香りづけも的確で、港区のアホなパパ活会場店に見習わせたい気分です。
サクラマスにホワイトアスパラガス。こちらも温度管理に気を配っており、シットリとした口当たりに思わず笑みがこぼれます。ソースの味覚も多彩であり、お完璧な味わいです。
ナヴァラン・ダニョー。フランスの定番料理であり、いわゆる仔羊とカブの煮込みです。それでもカブの色合いやクスクスを用いての食感の変化を表現するなど、家庭料理をガストロノミーに上手く昇華させています。
バゲットが凝っていて、ゲスト自らニンニクやトマトを擦り付け、塩やオリーブオイルで仕上げます。セルフでのパン・コン ・トマテであり、これだけで立派なひと品です。
スープという位置づけなのですが、中央にドッシリとしたホタテが鎮座しています。生ハムを用いて塩気や旨味を添加しており、ザクっとしたズッキーニも敷かれており、食べ応えのあるスープです。
お魚料理はヒラスズキ。菜の花を活用して味わいに変化をつけ、プレゼンテーションもアーティスティックに仕上げます。身の密度が高く思いのほか腹に溜まりました。
メインは鴨肉。ストレートど真ん中の調理であり、これぞフランス料理と言わんばかりの味わい。肉質に弾力があり、ムッシャムッシャと逞しい。
デザートは甘夏にフキノトウなのですが、想像以上にフキノトウの風味が強く、フキノトウよりもフキノトウの味がする。程よく苦味がきいて大人の味わいです。
お茶菓子にカヌレが出てくるのが美味しい。紅茶をマッタリと楽しんでごちそうさまでした。

以上のコース料理に加え、昼から中々しっかり飲んでお会計はひとりあたり1.5万円。正統的なフランス料理とワインを楽しんでこの支払金額はお値打ち。ランチでかなりしっかりしたボリュームなので、ディナータイムはどんな事態になるのかしら。次回は夜にお邪魔したいと思います。

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