コロナ禍を奇貨として六本木から広尾へと移転したイラン料理の老舗「イラン レストラン アラジン(Persian Restaurant Aladdin)」。もともとは食品商社・ペルシャ貿易を営んでおり、その関連として当店を開業したそうです。場所は広尾駅から歩いて5分ほどで、吉野健シェフのビストロ「ラ・トルチュ」の跡地です。ジビエの巨匠の「レストラン アラジン」とは関係ないと思いますたぶん。
店内はテーブル席が中心に20席強。テラス席も設けられており、気候の良い季節にピッタリでしょう。奥には個室もあるようです。スタッフの数が多く、皆、仲睦まじくお喋り興じており心和む。良い職場である。
ランチのセットメニューに付随するスープ。少し酸味をきかせている点に異国情緒を感じますが、大麦などの穀物も多用しており日本人の味覚にしっくりきます。
ランチセットとは別に追加で注文した「シラーズ サラダ」。キュウリやトマト、タマネギがダイスカットされており、酸味強めのレモンドレッシングで調味します。イランではメジャーなスタイルのサラダだそうです。
メインにはラムレッグをチョイス。これがもう、女の子の三の腕ほどのサイズ感であり、可食部だけで300グラムを超えるのではなかろうか。昔マンガで見た原始人の骨付き肉はコレかもしれないと思わせる迫力です。じっくりコトコト煮込まれており、骨からハラリとバラけ食べ易い。ライスは長細くパラパラとした口当たり。イラン料理については全く詳しくありませんが、インド料理で言うところのバスマティライスに方向性が似ています(同じ?)。先の肉とソース(シチュー?)と合わせて食べると中東風ビーフストロガノフのような趣きです。
食後にお茶も付きます。ごちそうさまでした。以上を食べて2,750円。これはとんでもない量を食べた結果であり、普通のランチセットの注文であれば1,500円前後に落ち着きます。立地と異国情緒溢れる食体験を楽しんでこの支払金額はリーズナブル。思いのほかスパイスは控えめで、塩とレモン、オリーブオイル主体で調味するのがイラン流というのも新しい発見。次回は夜にお邪魔してみようと思います。
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広尾は初デートに良い街です。謎にハイセンスな雰囲気と下町的な親しみやすさが同居する。飲食店も都内トップクラスの名店が比較的リーズナブルな価格設定に落ち着いています。
- TAIAN TOKYO(タイアン トウキョウ) ←この迫力はやはりフランス料理でないと到達できない。
- ア・ニュ Shohei Shimono ←フレンチをベースとした旨いもの屋。
- Alternative (オルタナティヴ) ←おもろくておいしい料理。
- レストラン アラジン ←記憶がハッキリと残る料理。
- レストランひらまつ ←何度も何度も訪れているのに美味しい。
- マルゴット エ バッチャーレ(Margotto e Baciare) ←あれだけのトリュフ料理とキャビアを食べてこの価格というのはリーズナブル。
- おでこ(au deco) ←フランス料理を食べ込んだ仲間たちでどうぞ。
- コントワール ミサゴ(Comptoir Missago) ←とにかく融通のきく旨いもの屋。
- ヨシダ ハウス(YOSHIDA HOUSE) ←日常に寄り添う究極の普通。
- ポンテ デル ピアット (PONTE DEL PIATTO) ←抜群に旨くてそんなに高くない。
- リストランテ ペガソ(PEGASO) ←接待や綺麗なデートにうってつけ。
- ラ トラットリアッチャ(La Trattoriaccia) ←令和のビスボッチャ。