JALのダイヤモンド会員の期限が切れるのに備えてマイルを使い切っておこうと週末弾丸ソウル一人旅。前回ソウルを訪れたのはコロナの余韻が残る2022年秋であり、その際は外国人観光客は殆ど居なかったのですが、現在はすっかり元通りのソウルです。
私は2019年からJALのダイヤモンド会員だったのですが、コロナ後のサービスの劣化が甚だしく、何度か真剣に苦情を申し立てたにも関わらず改善の兆しは見られなかったので、サヨナラすることにしました。ちなみにファーストクラスラウンジにおいてジョンロブの靴磨きサービスが2023年12月から復活しており、最後にピカピカに磨いて頂きました。合皮のスニーカーを。
ラウンジでの食事は相変わらずのモバイルオーダー方式で味気ないのですが、このホタテを焼いたやつはスペシャルに美味しかったです。そういえば処理水問題で北海道のホタテが中国に売れない話って結局どうなったんだろう。顛末が知りたい。
2時間にも満たないフライトなのでエコノミークラスで予約を入れていたのですが、ラウンジでしこたま飲んでいた際にレセプションから呼び出しがかかり、ビジネスクラスにアップグレードして頂けました。最後の最後で実にツンデレである。
ラウンジで食事は済ましていたのですが、鮨を用意しているとのことだったのでお願いすると、うーん、これはスーパーのパック寿司以下のクオリティですなあ。もちろん機上の食事には理論上無理があって、例えファーストクラスであったとしてもロイヤルホストを超えることはありません。空中でメシを摂ろうとするコンセプトそのものが悪い。お疲れさまでした。
<街中の様子>
ここのところ海外旅行と言えばアジアが続いているのですが、ソウルは同じアジアの中でも街が圧倒的に綺麗ですね。清潔と言えば日本のお家芸と信じていましたが、韓国も勝るとも劣らないクリンネス。駅のトイレのピカピカさは東京を超えるクオリティであり、また、駅構内にゴミ箱が山ほど設置されているのが便利です。
疫病騒ぎはすっかり過去のものとなりましたがマスクを着けている方はそれなりに居ます。ソウルは東京と違ってスギが植林されていないため花粉症の方は少ないものの、その代わりに大陸から黄砂やPM2.5がやって来るからだそうです。
ところで日本のベビーカー論争につき、私は引き続き高い緊張感をもって注視しているのですが、あの問題の原因は単にベビーカーの台数が日本は異常に多いからではないか、というのが私の持論です。東京の街行くベビーカー台数は、体感ではソウルや台北、香港の5倍以上はあると思います。それだけ台数が多ければトラブルもそれなりに生じるのは当たり前だと思います。
<スマホ命>
韓国人のスマホにかける情熱は物凄まじいものがありますね。2023年秋に香港に訪れた際は「みんなスマホばっかり見てて危ねえなあ」という印象を受けましたが、韓国はその比ではなく隙あらばスマホを見る傾向にあり、睡眠時間以上にスマホを眺めているのではないかと思うほどです。KポのMVにもかなりの確率でスマホが登場していますね。
セルフィ―にかける情熱も尋常でなく、セルフポートレートスタジオ的な商売もしょっちゅう見かけました。その割に前髪にカーラーをつけたままで歩いたり、鼻整形後のダウンタイムをどうにかするためのヘッドギア(?)を装着したままの方がカフェでお茶していたりと、このあたりの価値観は日本人とは大きな隔たりがあるような気がしました。
- NewJeans:ウンザリするほど人気がある。
- IVE:本当に人気がある。
- LE SSERAFIM:まあまあ人気がある。
- BTS:コロナ禍で急に人気が出たっぽいが実際のところはよくわからない。謎。
というのが肌感覚だそうです。個人的には櫻井美羽のセンイルチュカヘヨの広告が地下鉄に貼り出されてて、異国なのに凄えなあと感心しました。
ちなみに韓国の芸能人は皆、英語がベラベラでびっくりするのですが、あれはテレビの中だけの出来事であって、道行く若者はそうでもないです。純ジャパのみんなたちは劣等感を抱かず気軽に行きましょう。
<NANTA(ナンタ)>
観劇が好きで海外に行くたびにご当地舞台を楽しむことにしているのですが、今回は弘大の「NANTA(ナンタ)」劇場へお邪魔しました。せっかくなので最前を予約したのですが5千円も要さず実にお値打ち。STOMPとMr.ビーンと田中オブ東京を混ぜたようなショーであり、セリフは無く打楽器と曲芸と顔芸が中心なので、老若男女問わず楽しむことができます。
<アート>
知識は全くありませんが、旅行先で美術館に行くのは大好きです。この写真はオープン10周年を迎えた「東大門デザインプラザ」であり、鉄のクジラみたいな物体が街中にドーンと鎮座しており見ごたえあり。お散歩にもちょうど良いです。
サムスングループ私設の「リウム美術館」もオススメで、フォトスポットとして若者ゲストの利用が非常に多い。エスカレーターを下っているといきなり振り返って私にかめはめ波をかましてくる兄ちゃんがいて(写真で腕をひねっている人)、やべえ終わったと覚悟していると、どうやら演者というか作品群の一部(?)だったようです。とても面白い試みです。
<飲食店>
■兄弟ユッケ 本店(형제육회 본점)/広蔵市場ユッケ横丁
私が韓国に来る理由のうち8%ぐらいを占めるのが「ユッケを山ほど食べたい」です。今回も広蔵市場のユッケ通りへ。ミシュランに掲載された「プチョンユッケ(부촌육회)」が一番人気ですが、なんせ並ぶし中休みもある。なので今回はそこから数歩の「兄弟ユッケ 本店(형제육회 본점)」にお邪魔してみました。それにしても、日本でこんなに国民から愛されているのに規制されている食品はユッケぐらいではないか。詳細は別記事にて。
■王妃家 本店(왕비집 본점)/明洞
韓国グルメと言えば真っ先に思いつくのが焼肉ですが、韓国では独りで外食することが一般的ではなく、とりわけ焼肉や鍋などの店では断られることが多い。というわけで、この日はネットで「王妃家(ワンビチッ)」という、おひとりさまオッケーの焼肉屋を探し出してお邪魔してきました。場所は明洞。さすがはソウル随一の繁華街(観光地?)だけあって、多様な文化の受け入れに寛容です。詳細は別記事にて。
■真味平壌冷麺(진미평양냉면)/江南
ミシュランガイドのビブグルマンで常連の「真味平壌冷麺(진미평양냉면)」。待ち時間が1時間を超えることもしばしばあるそうで、ソウルの冷麺専門店としてはトップクラスの人気を誇るお店です。詳細は別記事にて。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。