恩納村の、まさに海沿いにあり店名そのまんま「シーサイドドライブイン (SEA SIDE DRIVE-IN)」。1967年に沖縄初のドライブインとして開業し、創業者は米軍基地の出入り業者だそうで、バリバリにアメリカ文化にかぶれた尖ったレストランです。
レトロアメリカンな店内は講堂のように広く、歴史を感じさせつつも清潔に保たれています。熱帯魚が詰まった水槽に加え、バイクやレトロなオモチャも展示されており楽しい。また、大きな窓からエメラルドグリーンの海を望むことができ、リゾートホテルでもないのにこの眺望の素晴らしさには溜息が出る。これぞ沖縄のコアコンピタンスと言えるでしょう。
料理は和洋中なんでもアリといった品揃えで、セットものにはスープが付随します。この謎スープが当店の名物で、クラムチャウダーのような方向性を基本としながら豚骨のニュアンスも感じられる独特の味わい。沖縄のステーキハウスにおける定番の味わいですが、例えば「ジャッキー ステーキハウス (JACK'S STEAK HOUSE)」のそれに比べると5倍ぐらい美味しいです。
私は「スペシャルランチ」を注文。ありとあらゆる種類のフライにハンバーグ、チキンのドラムスティック、バーベキューソースのリブと、お子様ランチを強力にしたようなラインナップ。お味はご覧の通りですが、このボリューム感で1,800円というのは悪くないディールです。パンは全然美味しくないのですが、まあ、値段を考えればこんなものでしょう。絶滅危惧種となりつつあるマーガリンのキューブが目に眩しい。
連れは「ビーフフライライス」を注文。チャーハンではなく「フライライス」な味覚であり、パンダエクスプレス的な美味しさが感じられます。1合を超えるのはないかと思わせるボリュームがあり、これで950円というのは実に良心的。
単品のフライドチキンも注文。ザクっと食欲をそそる噛み応えであり、口に含むと実にジューシーで美味。このサイズで230円かそこらであり、コンビニのホットスナックよりも安い。
食後はお店を出てすぐのビーチをお散歩しベリーベリー気持ち良い。古臭さが自慢の観光スポットでしょ?と斜に構えながら訪れましたが、沖縄の美点を凝縮した素晴らしいレストランでした。定食はいずれも千円前後と誠実な商売で、ハンバーガーやサンドウィッチはファストフードよりもお値打ち。うちなーんちゅに長年愛され続ける理由が良くわかりました。
ちなみに当店はあくまで「ドライブイン」でありテイクアウトメニューも充実。恩納村の海岸線をドライブする際に立ち寄るのも良いでしょう。24時間営業と使い勝手抜群で、夜のビカビカに光るネオンサインも見どころです。関連ランキング:食堂 | 恩納村
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寒い季節は沖縄で暮らしているので、旅行やゴルフだけで沖縄に来る人よりかは一歩踏み込んでいるつもりです。沖縄の人ってネットに書き込みしないから、内地の人が知らない名店が結構多いです。
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