挽肉と米(ひきにくとこめ)/渋谷

グルメ系ハンバーグの走りとして一世を風靡した「俺のハンバーグ山本」。現在は「山本のハンバーグ」へと名称を変更していますが、その新業態としてオープンした「挽肉と米」が大当たり。吉祥寺に始まり渋谷・京都・福岡・台湾へと快進撃が続きます。
開業当初は数時間待ちは当たり前で、整理のために朝から記帳台を出すなど試行錯誤が続きましたが、現在はテーブルチェックでの予約方式に落ち着いたようです。といっても目安の時間を予約するだけで、けっきょく店頭で十数分を待つことになります。
受付担当者の感じの悪いこと悪いこと。いまいちルールのわかっていないゲスト(外国人も多い)が津波のように押し寄せ、それを一日中さばき続けなければならないストレスはわからないでもないですが、そのようなオペレーションを構築したのは君が勤める会社であり、ゲストに八つ当たりするのはお門違いというものです。
けっきょく予約時間から随分と待たされて着席。お箸や小皿、おしぼりに調味料は各人の引き出しに配備されています。座席はかなり狭くリアルに肩身が狭い。BGMの音量も非常に大きく落ち着いて食事を楽しむ環境ではありません。

メインの料理は「挽肉と米」一択で、そのほかサイドメニューとしてポテトサラダにキムチがあり、あとはドリンクメニューといった構成です。
「コッチョリ生キムチ」はチャンピオンの前菜のようでシャキシャキと美味しいのですが、これで680円は高杉です。ただの白菜がそのへんのラーメンと変わらん値段やないか。出鼻をくじかれました。
お食事のセットが配膳されました。炊きたての羽釜ゴハンはお代わり無料。右上の白菜のお漬物(?)は卓上にあるものを自由に食べて良く、これがあるなら「コッチョリ生キムチ」ではなく追加のハンバーグにすれば良かったなあ。
炭火焼きのハンバーグは90gのものが3個提供されます。洋食屋のように3ついっぺんに来るのではなく、ゲストの進捗状況を見計らって焼きたてをお出し頂けるのが嬉しい。
外皮はカリっと、内側は肉汁たっぷりで滑らかな仕上がりです。下味がかなりしっかりと付いており、卓上に様々な調味料が用意されているのですが、結局そのまま食べるのが肉の味わいが直接的に伝わり、一番美味しく感じました。ハーゲンダッツはバニラが一番美味しいように。
2個目のタイミングで鬼おろしと味噌ダレ(?)が用意されます。いずれも美味しいのですが、やはり下味が強いので塩分過多に思えてしまいます。
3個目に臨む前にゴハンをお代わりし、生卵を落として「食べる醤油」を添えます。ちなみに自慢のゴハンですが、これはそこまで胸を張るほどのクオリティかなと首を傾げました。大戸屋あたりと変わらんような気がしました。
とは言えこのクオリティのハンバーグを270グラム(90個を3つ)食べ、ゴハンはお代わり自由で味噌汁・生卵・漬物が付いて1,800円というのはお値打ちでしょう。序盤にレセプショニストの態度の悪さや座席の居心地の悪さについて触れましたが、値段を考えればこんなもんかもしれません。

飲み物やサイドメニューは一切注文せず、「挽肉と米」のみでライスを無限にお代わりするという高校生のような食べ方ができる方はとても満足できるお店に感じました。

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