「ザ・ブセナテラス」の和風レストラン「真南風(まはえ)」。我々は「ザ・テラスクラブ アット ブセナ」に連泊していたのですが、「ザ・ブセナテラス」のレストランも朝食で利用しても良いと聞き、お邪魔してみました。
家族向けのメガリゾートなので当たり前と言えば当たり前ですが、「ザ・テラスクラブ アット ブセナ」に比べると恐ろしく客層が悪いですねえ(写真は公式ウェブサイトより)。ビュッフェ朝食に比べるとマシなのかもしれませんが、子供たちがギャーギャーと騒ぐ様は耳を圧するばかりです。また、客席は半分ぐらいしか埋まっていないのに入り口で行列させる運用は街のファミレスを想起させます。さんざん玄関で待たされたかと思いきや、着席後はものの数十秒で食事が提供され、これはこれでロマンに欠けます。回転率命の定食屋ならまだしも、当店は朝食だけで4,400円(サービス料別!)を請求するダイニングです。サラダは大根を切り飛ばしたモノに海ブドウとプチトマトを放り込みます。料理というよりも材料です。
炊き合わせは程よく煮込まれ味が沁みて美味しい。とは言え家庭料理と大差ないクオリティです。
小鉢にこの日の焼魚はカレイの幽庵焼き。不味くはありませんが、見切り発車で調理を開始しているためヌルいです。大戸屋の焼魚朝食のほうが余程愛情がこもっているように感じました。
ゴハンは白ゴハンか五穀米、お粥から選択でき、五穀米でお願いしたのですが、グズグズのベタベタで全く美味しくありません。ご飯粒も取っ散らかっており、5千円近い朝食としては精神的に貧困層な盛り付けです。
お味噌汁はガッチリとした豆腐が含まれており、それなりに美味しいです。ちなみにライスとお味噌汁はお代わりOKとのことですが、オカズが少なすぎるのでライスのお代わりは事実上不可能と考えた方が良いでしょう。
いくらホテルのダイニングだからと言っても、全く酷い朝食でした。例えば「セントレジス大阪(The St. Regis Osaka)」の和朝食も大概ですが、それでも客層は良く追加で色々と注文もできるので、こじつけで満腹になれるという意味でまだマシというもの。大人しく「ザ・テラスクラブ アット ブセナ」で摂れば良かったと大変後悔した朝食でした。
関連記事
日本料理は支払金額が高くなりがち。「飲んで食べて1万円ぐらいでオススメの日本料理ない?」みたいなことを聞かれると、1万円で良い日本料理なんてありませんよ、と答えるようにしているのですが、「お前は感覚がズレている」となぜか非難されるのが心外。ほんとだから。そんな中でもバランス良く感じたお店は下記の通りです。
- 乃木坂しん ←肝臓を整えてからどうぞ。
- かどわき/麻布十番 ←トリュフ!トリュフ!トリュフ!
- しのはら/銀座 ←予約困難となって当然だ。
- おぎ乃/赤坂 ←赤坂にミラクルな店が爆誕しました。
- 割烹 新多久(しんたく)/村上(新潟) ←魚は新鮮さが全てではない。
- 一本杉 川嶋(いっぽんすぎ かわしま)/七尾(石川) ←能登半島にゴールデンルーキー現る。
- 御料理 一燈(いっとう)/福井 ←福井に来る機会があれば必ず予約を入れましょう。
- 比良山荘(ひらさんそう)/湖西(滋賀) ←鮎をたらふく食べ、熊肉に舌鼓を打ち、マツタケをザルのように食べてこの支払金額はお値打ち。
- 木山(きやま)/ 丸太町(京都) ←京都で一番好きなお店。
- カモシヤ クスモト/福島(大阪) ←独学でもトップに立ててしまうのか。
- 島之内 一陽/難波 ←カジュアル日本料理の最高峰。
- みつき/鳥取駅 ←この質のカニをこの価格で提供できるのは地の利。
- 馳走 卒啄一十(ちそう そったくいと)/広島市 ←中国地方、いや日本全体を含めてもトップクラスに好きな日本料理店。
- 御料理 まつ山/黒崎(北九州) ←北九州の旅程に是非とも組み込みたいお店。
- 日本料理 幸庵/藤沢 ←こちらも費用対効果が素晴らしい。ミシュラン三ツ星って実はお買い得?