2023年夏にオープンしたフルーツグルメバーガーの専門店「LITOR(リッター)」。輪切りのパイナップルを挟んだハンバーガーは100年前から存在しますが、当店は更に本気でフルーツの本質に迫っているようです。場所は「那覇文化芸術劇場なはーと」の向かいであり、私の大嫌いなピザ屋「BACAR(バカール )」のすぐ近くです。
店内はコンクリートの打ちっぱなし風で都会的。カウンター席にハイチェアのテーブル席、カフェ風のテーブル席など様々なタイプの客席があり、昼から夜まで通し営業と使い勝手が良いです。
ハンバーガーの前にサラダ。サイドメニュー扱いで550円という価格設定だったので、オマケ程度のサラダかなと思いきや、しっかりとしたボリュームで嬉しい誤算。焼いたベーコンなどの具材も豊富で、食欲旺盛な方であれば必ず注文すべきひと皿でしょう。定番メニューの「バナナベーコンバーガー」。1,850円と沖縄で食べるハンバーガーとしてはトップクラスに高額です。
おおー、このハンバーガーは美味しいですねえ。バンズやパティなどの基本動作の美味しさはさることながら、キャラメリゼしたバナナや香り高いベーコン、全体に奥行きを与えるピーナッツバターの存在など、フランス料理的な方向性の味わいです。
こちらは「パイナップルバーガー」で1,800円。単に輪切りのパイナップルを挟んだハンバーガーとは一線を画し、パイナップルの酸味・マヨネーズの酸味・マスタードの酸味と、ここまで多彩な酸味を調和させる料理は珍しい。アクセントに潜ませているレンコンのシャクシャクとした食感も心憎い演出です。
ハンバーガーにポテトも付随するのですが、どうです?見るからに美味しそうでしょう?そして実際に美味しいのです。どちらかというとフランス料理のステーキの付け合わせにおけるポム・フリット的な調理であり、ハンバーガー屋としては世界でもトップクラスに旨いポテトに感じました。調子に乗ってオニオンリングも注文。450円ながらかなりの量で、東京のちょづいたハンバーガー屋の倍ほどの盛り付けです。「食べ切れなかったら持って帰って明日にでも食べればいいや」と軽い気持ちで注文したのですが、結局その場で食べ切ってしまいました。
美味しかった。とても美味しかった。お邪魔する前までは「フルーツグルメバーガー?どうで企画モノでしょ?」と斜に構えた気持ちだったのですが、これはもうハンバーガーというジャンルを通り越して料理として非常にレベルが高い。
これまでハンバーガーは「マンチズ バーガー シャック」や「アルデバラン」など肉のパワーを全面的に押し出していたものを好んで食べて来たのですが、なるほど当店のような斜め上を行くハンバーガーも大いにアリです。これぞ唯一無二の存在。東京の価値観でも十二分に勝負できる完成度の高さでした。
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