白金高輪駅から古川橋方面へ徒歩5分ほどの場所にある「李朝房(イジョバン)」。焼肉界隈でそれほど有名というわけではありませんが、地元民にとっては馴染み深い老舗の焼肉屋さんです。
店内はテーブル席を中心に30席ほど。座席にゆとりがあり広々と食事を楽しむことができます。ゲストは地元の方々や近隣の勤め人が殆どといった印象です。
生ビールは850円と中々の値段であり、泡の割合もかなりのものなので、ちょっと高いなあというお気持ちです。他方、ワインはボトルで3千円台から用意されていました。でもやっぱ焼肉にはビールだよなあ。お通しの豆もやし。その味覚を特長づけているのはニンニクの風味。ガーンと頭に響くニンニク量であり、「今夜は焼肉を食べるぞ!」という気持ちを高揚させてくれます。あたし滾ってきちゃいました。
他方、白菜キムチは酸味が支配的であり、私の好みではありませんでした。私は旨味強い系キムチがタイプなのですが、好みは人それぞれ。
ハツ刺しが良いですねえ。焼肉屋の刺身って、ほんの数切れチョロチョロのっているだけで毎回喧嘩になるのですが、当店のそれはドッサリとハンバーグのようなボリュームで供されます。
李朝房サラダ。店名を冠していますが一般的なガーデンサラダであり、敢えて当店で注文する必要は無かったかなというお気持ちです。
タン下。いわゆる舌の根に当たる部位であり、一般的に焼肉で食べるには不向きとされていますが、個人的にはコリコリとした食感を楽しむことができ美味しく感じました。付け合わせのネギともよく合う。
ハラミ。厚切りでドッシリとした迫力がありチートな美味しさです。4切れで3,200円とかなりの値段ですが、それに見合った味わいでした。
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スペシャリテの「ホルモン鍋」。これこれ、コレを食べに来たのです。兎にも角にもニンニクの風味が強い鍋で、四捨五入するとニンニクかもしれません。続いてたっぷりの野菜に脂プリプリのホルモン。背徳的という表現がピッタリの旨さです。
〆の食事はチーズリゾット。ホルモン鍋のスープにライスと溶けるチーズ、卵をぶち込む雑炊ですが、これがまた後を引く美味しさ。1,200円という価格設定は直接材料費率的にアレだなあと思うところはあるものの、この味わいの唯一無二性を考えれば仕方ないのかもしれません。
食後にはサービスでアイスをお出し頂けます。温かいお茶と合わせてフィニッシュ。ごちそうさまでした。以上を食べてそこそこ飲んでお会計はひとりあたり1万円強。港区の人気焼肉店としては良心的な価格設定であり、予約も全然取れることを考えると使い勝手の良いお店。焼肉だけでなく一品料理も充実しているので、韓国料理屋として楽しむのもアリでしょう。気の置けない仲間と大人数でワイワイどうぞ。
- ろばたやき山ろく/山鹿市(熊本) ←熊本の奇跡
- 炭火焼肉 久(きゅう)/秋田駅 ←秋田の奇跡
- 焼肉江畑(えばた)/ 北野白梅町(京都) ←牛肉文化圏京都における代表的焼肉屋
- 静龍苑(せいりゅうえん)/清澄白河 ←ベスト・ヤキニク・レストラン
- 焼肉いぶさな/参宮橋 ←味も値段も最高峰
- カウンター焼肉専門 焼肉おおにし/恵比寿 ←核心を突きっぱなし
- 肉匠堀越/西麻布 ←世界で最も白トリュフを食べた漢
- 王十里(オージュリ)/銀座 ←銀座で焼肉ならいつもココ
- 炭火焼肉 やまもと/石垣島 ←個人的に世界で最もリーズナブルな焼肉屋
- 牛蔵/富士見台 ←個人的に世界で2番目にリーズナブルな焼肉屋
- やさい村大地/赤坂 ←胃の8割方を占めるのは野菜
- 金竜山/白金高輪 ←食べログ焼肉1位4.37、その座席は数ヶ月先まで争奪戦
- 龍苑(りゅうえん)/川崎 ←普段使いの焼肉という意味では最高峰の美味しさ並びに費用対効果
寺門ジモン監督の焼肉映画。焼肉文化についてここまでシリアスに描けているのは監督の焼肉に対する並々ならぬ拘りに因るのでしょう。焼肉業界の有名店や有名人も沢山登場するので、焼肉通を標榜するのであれば必修科目の1本です。