博多ごまさば屋／赤坂（福岡市）

天神駅または赤坂駅から歩いて5分ほどの場所にある「博多ごまさば屋」。福岡のソウルフードである「ごまさば」を主軸に置いた定食屋であり、地元民に大人気。食べログでは百名店に選出されています。
ピークタイムは待ち順列が生じるのですが、回転が速いお店なので何十分も待つことは無いでしょう。私は平日の13時頃に訪れましたが並ばずに入れました。それでも常に8割の座席は埋まっているので、百名店というのも納得です。
何か注文すればサラダと漬物、サバの南蛮漬けが食べ放題になるという謎サービス。何これ酒でも注文すれば永久機関と化し、発電くらいできてしまうかもしれません。テスラぐらい余裕でしょう。
サラダはまあ、キャベツの千切りが主軸の普通のサラダです。あくまでサービス品なので文句を言ってはいけません。
サバの南蛮漬け。いま貴方が想像している通りの旨さであり、もうこれとゴハンと味噌汁だけで立派な定食と成り得ます。
ようやく本題の定食です。私は「本日の丼定食」を注文。1,300円で、この日の丼は「寒ぶり丼」です。魚介類は毎朝長浜市場で仕入れているそうです。
「寒ぶり丼」は脂たっぷり上質な寒ぶりであり、東京であればこれだけで1,300円取られてもおかしくないクオリティです。たっぷりの薬味に大量の胡麻を散らすのが福岡流。
主題の「ごまさば」。恐らく全ての定食に自動的に付随するのですが、もうこれとゴハンと味噌汁だけで立派な定食と成り得る質および量です。ちなみにここで言うゴマサバとは魚の品種のことではなく、福岡の郷土料理のことを指します。マサバの刺身を醤油、みりん、ゴマなどで和えた料理と言えば分かりやすいでしょうか。
味噌汁がびっくりするほど美味しい。おそらく色んな魚介類から出汁を取っており、何ともまろやかでクリーミー。こんなに美味しい味噌汁は中々出遭うことがありません。
小皿の玉子焼きにも魚介のすり身が練り込まれているのかなあ。鶏卵だけでは説明のつかない奥行きと滑らかさを感じる味わいです。
さて、ゴハンとお味噌汁はお代わりOK。ゴハンは後生大事に取っておいたゴマサバをトッピングし、それ専用に用意されたお出汁を注いてお茶漬けにしました。ご覧の通りの美味しさであり、東京の下手な居酒屋であればこれだけで1,300円は徴収されそうな勢いの完成度です。
素晴らしいランチでした。ギネスブックに勝手に申請したいほどの満足度の高さです。博多駅近くの「はじめの一歩」などのゴマサバも間違いなく美味しいですが、当店の費用対効果の前では何もかも霞んでしまいます。

ちなみに夜も定食メニューを提供しており、コースであれば飲み放題付きで4,500円のプランもあるとのこと。近所に住んでいれば週20回は通ってしまいそうなお店です。

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