自由が丘駅から田園調布方面へ歩いて10分ほど、学園通り沿いに佇むフランス料理店「ロクロナン(LOCRONAN)」。店名はフランスはブルターニュ地方の美しい村の名から取ったそうです。
店内はテーブルのみ(?)で8席ほどの小さなお店。ご近所の常連風のゲストが多く、居心地の良い雰囲気です。港区女子やパパ活女子などはまず来ないのでご安心を。
石井啓資シェフはフランスの地方のレストランで腕を磨き、帰国後は神田「ビストロ マルサンヌ」のシェフを務め、2011年に独立しました。
ワインが安い。グラスワインは千円前後であり、ボトルワインは何と3千円台から用意されています。それでもブルゴーニュの立派なワインなども取り揃えられており幅広いラインナップでした。前菜にシャルキュトリ盛り合わせ。全て自家製という拘りようで、この写真が1人前という気前の良さ。ヘタをするとこの1皿で泡が1本空いてしまう勢いでしょう。とりわけ鴨・羊・鹿・牛の生ハム4連コンボが心に残りました。
ブーダンノワール。山盛りのサラダも付いてきて私嬉しい。ブーダンそのものは冷凍焼けしたようなエグ味が感じられたのが少し残念。クネルが絶品。フワフワとメレンゲのような口当たりでありつつ、お魚の風味もしっかりと伝わってきます。海老の風味の強いアメリケーヌソースもたっぷりで、それをたっぷりと吸ったリゾットの旨さといったらない。本場リヨンの「Paul Bocuse(ポール・ボキューズ)」で食べたそれよりも全然美味しい。
パンも自家製。みっちりと密度が高く、穀物の豊かな香りに圧倒されます。スパチュラよろしく先のアメリケーヌソースをキッチリ拭って至福のひと時。
メインは山鳩。これぞフランス料理といった大迫力のひと皿であり、肉の味わいの良さはもちろんのこと、クラシックなソースにキュン死します。このひと皿で赤ワインのボトル4分の3ぐらい飲んだと思う。
デザートも質実剛健で、濃厚なキャラメルアイスにプリン、シューアイス(?)にチョコソースと万人受けする美味しさ。お腹もいっぱい胸いっぱい。ハーブティーでフィニッシュ。ごちそうさまでした。
以上を食べて泡を1杯にふたりで1本飲んで、お会計はひとりあたり1.5万円ほど。このクオリティのフランス料理を食べてこの支払金額は尊い。まじトゥンク。今回はおまかせコースでお願いしましたが、見れば黒板には王道のフランス料理名がズラリ。次回はアラカルトで片っ端から注文しようと心に決めたディナーでした。
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