アルゼ(ALZE Rotisserie Chicken)/広尾

広尾は天現寺交差点近くの「アルゼ(ALZE Rotisserie Chicken)」。東京では珍しいロティサリーチキンの専門店であり、私は昔に六本木店のデリバリーを利用したことがあります。軒先の窓からはチキンがグルグル回っているのが見え、ハーブと鶏肉の焼ける香りが漂って来る。
店内は西海岸のサーフショップのような雰囲気で、ゲストも妙に欧米人が多い(写真は公式ウェブサイトより)。アメリカ軍関係者が東京訪問時の宿泊施設として利用する「ニュー山王ホテル(New Sanno U.S.Force Center)」が目の前にあるのも関係しているかもしれません。来店客の他にもひっきりなしにデリバリーの注文電話が入っており、人気のほどが伺えます。
私はランチタイムにお邪魔し、「ハーフチキンセット」を注文。1,500円です。「ハーフ」というのは一人前の半分ではなく、鶏丸々一匹の半分という意味です。このボリューム感で1,500円というのは広尾の奇跡と呼べるかもしれません。
サラダも一緒にワンプレートに盛り込まれます。これが結構な量であり新鮮さも中々のもの。サラダを中心としたセットもあったので、そちらにも興味を持ってしまいました。
主題のロティサリーチキン。低温でゆっくりと回転させながら時間をかけ、余分な脂を落としつつ焼き上げます。外皮はバリっと身はシットリ。ハーブの香りや塩味も暴力的なまでに強いので食欲が刺激されます。食べ応えとしては「ハーフチキン」でケンタ2ピースといった換算量に感じました。
炭水化物につき、ローストポテトはやや芯が残りハーブライスは雑な調味であまり美味しくありません。あくまで鶏肉を食べる店だと覚悟したほうが良いでしょう。ちなみにその鶏肉は契約農家でのみ生産する「つくば鶏」という銘柄とのこと。
繰り返しますが、この質および量のランチを楽しんで1,500円は大変お値打ち。骨付きを上手く食べる自信の無い方は「チキンバーガー」や「チキンオーバーライス」を選択しても良いでしょう。いずれにせよロティサリーチキンの美味しさはモノホンなので、ホームパーティーで取り入れたり、お土産で持っていくと盛り上がること間違いなし。オススメです。

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広尾は初デートに良い街です。謎にハイセンスな雰囲気と下町的な親しみやすさが同居する。飲食店も都内トップクラスの名店が比較的リーズナブルな価格設定に落ち着いています。

「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。