広尾は天現寺交差点近くの「アルゼ(ALZE Rotisserie Chicken)」。東京では珍しいロティサリーチキンの専門店であり、私は昔に六本木店のデリバリーを利用したことがあります。軒先の窓からはチキンがグルグル回っているのが見え、ハーブと鶏肉の焼ける香りが漂って来る。
私はランチタイムにお邪魔し、「ハーフチキンセット」を注文。1,500円です。「ハーフ」というのは一人前の半分ではなく、鶏丸々一匹の半分という意味です。このボリューム感で1,500円というのは広尾の奇跡と呼べるかもしれません。
サラダも一緒にワンプレートに盛り込まれます。これが結構な量であり新鮮さも中々のもの。サラダを中心としたセットもあったので、そちらにも興味を持ってしまいました。
主題のロティサリーチキン。低温でゆっくりと回転させながら時間をかけ、余分な脂を落としつつ焼き上げます。外皮はバリっと身はシットリ。ハーブの香りや塩味も暴力的なまでに強いので食欲が刺激されます。食べ応えとしては「ハーフチキン」でケンタ2ピースといった換算量に感じました。
炭水化物につき、ローストポテトはやや芯が残りハーブライスは雑な調味であまり美味しくありません。あくまで鶏肉を食べる店だと覚悟したほうが良いでしょう。ちなみにその鶏肉は契約農家でのみ生産する「つくば鶏」という銘柄とのこと。繰り返しますが、この質および量のランチを楽しんで1,500円は大変お値打ち。骨付きを上手く食べる自信の無い方は「チキンバーガー」や「チキンオーバーライス」を選択しても良いでしょう。いずれにせよロティサリーチキンの美味しさはモノホンなので、ホームパーティーで取り入れたり、お土産で持っていくと盛り上がること間違いなし。オススメです。
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広尾は初デートに良い街です。謎にハイセンスな雰囲気と下町的な親しみやすさが同居する。飲食店も都内トップクラスの名店が比較的リーズナブルな価格設定に落ち着いています。
- TAIAN TOKYO(タイアン トウキョウ) ←この迫力はやはりフランス料理でないと到達できない。
- ア・ニュ Shohei Shimono ←フレンチをベースとした旨いもの屋。
- Alternative (オルタナティヴ) ←おもろくておいしい料理。
- レストラン アラジン ←記憶がハッキリと残る料理。
- レストランひらまつ ←何度も何度も訪れているのに美味しい。
- マルゴット エ バッチャーレ(Margotto e Baciare) ←あれだけのトリュフ料理とキャビアを食べてこの価格というのはリーズナブル。
- おでこ(au deco) ←フランス料理を食べ込んだ仲間たちでどうぞ。
- コントワール ミサゴ(Comptoir Missago) ←とにかく融通のきく旨いもの屋。
- ヨシダ ハウス(YOSHIDA HOUSE) ←日常に寄り添う究極の普通。
- ポンテ デル ピアット (PONTE DEL PIATTO) ←抜群に旨くてそんなに高くない。
- リストランテ ペガソ(PEGASO) ←接待や綺麗なデートにうってつけ。
- ラ トラットリアッチャ(La Trattoriaccia) ←令和のビスボッチャ。
「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。