目黒名物と言えば秋刀魚。目黒の秋刀魚と言えば「菜の花」。駅からのアクセスという意味で権之助坂店が有名ですが、本店は恵比寿ガーデンプレイス近くの茶屋坂にあります。ちなみにこのあたりには防衛装備庁の艦艇装備研究所があり、戦艦大和のコンセプトモデルが試作されたと言われています。これ豆な。
居酒屋としての活動が主であり、ランチタイムは秋刀魚を中心に据えた定食を展開しています。ちなみに海にも面していない目黒で何故さんまが有名なのかというと、これは落語のエピソードに由来するそうです。以下は目黒区公式ウェブサイトからの引用。
時は江戸時代、将軍様が鷹狩りに目黒へやってきました。その時立ち寄った茶屋でさんまを食べることになりました。焼いただけの素朴な料理、でも脂ののった旬のさんまは、普段手の込んだ料理しか食べていない将軍様にとって大変おいしく感じられました。お城に帰った将軍様、目黒で食べたさんまの味が忘れられず、家来にさんまを出すよう命じます。ところが、お城の料理方、庶民が食するさんまなど将軍様に出したことがありません。でも気を利かし、さんまを油抜き・骨抜きにして蒸し、食べやすいようにしてお出ししました。それを食べた将軍様、何だかちっともおいしく感じられません。そこで一言、「さんまは目黒に限る」と言ったとか。
主題の秋刀魚の塩焼きです。こんがりと焼きあがり、王道の美味しさです。脂もたっぷりのっており、真正な味わい。
サイドメニューで200円のメンチカツも付けてもらいました。が、これは別に中くらいですね。円周率を計算したくなるような完璧な円形であり、人工的な味わいです。
サラダはキャベツの千切りに謎パスタ。キャベツだけでいい。
味噌汁は遅い時間にお邪魔したので相当に煮詰まっておりアジコイメ。ワカメなんてもう、茶色に変色しています。
ライスは大盛無料とのことですが、普通サイズでお願いしました。それでも一般的な定食屋よりも量が多く感じ、先の味噌汁と合わせて食べるにちょうど良いボリューム感です。
以上を食べ、ちょうど千円。色々と書きましたが、恵比寿ガーデンプレイス近くの飲食店でこのクオリティの定食を食べてこの支払金額は実にリーズナブル。ちなみにディナータイムにつき、毎月「3」のつく3、13、23、30、31の各日は「目黒のさんまの日」として割引サービスがあるそうです。そのうち行ってみよ。
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目黒は焼鳥やトンカツ、カレーにラーメンと生活に密着した飲食店が多く、そのいずれのレベルも高い。地味ですが豊かな食生活が約束されている街です。
- サエキ飯店 ←食堂系中華の最高峰。
- レストランユニック(restaurant unique) ←ジビエが自慢。
- クロデグルメ(Clos Des Gourmets) ←1万円でお釣りが来るミラクルなフランス料理店
- 立飲ビストロシン サンテ(SHIN Sante) ←普段使いの最高峰。
- 手づかみDining 東京ハンズ(Tokyo Hands) ←大好きだ愛してる。
- リナシメント(RINASCIMENTO) ←前菜の盛合せ。ぐわー!なんだこりゃ!
- 和創作 太(わそうさく た) ←これをお買い得と言わずして何と呼べば良いのでしょうか。
- 鳥しき ←焼鳥界のレジェンド。
- LAND(ランド) ←目黒のカレーはコチラでキマリ。
- 薬膳スープカレーシャナイア(Shania) ←でもスープカレーならこっち。
- 支那ソバ かづ屋 ←下手な中華料理屋に行くよりも余程上質。ワンタンメンはマスト。
- 鶏そば きび ←まるで上質な水炊き屋のような味わい。
- とんき ←80年の歴史は伊達じゃない。
- タイ料理 みもっと ←ここはガチでやばたにえん。
市や区など狭い範囲で深い情報を紹介する街ラブ本シリーズ。2015年の『目黒本』発売から約4年の年月を経て、最新版が登場!本誌は目黒に住んでいる人や働いている人に向けて、DEEPな目線で街を紹介するガイドブックです。