金沢駅を出てすぐ、ホテル日航金沢の6階にある和食レストラン。いわゆる日本料理に寿司、炉端焼きを楽しむことができます。
店内はホテルの和食レストランらしく様々な形態の座席が用意されており、今回はテーブル席エリアにお通し頂きました(写真は公式ウェブサイトより)。窓から日本庭園を望むことができ、金沢駅前のホテルの6階とは思えない眺望です。飲み物は一般的なホテル価格であり、つまりは割高です。瓶ビールは1,100円に日本酒は1合2千円前後が多い。東京の都心で飲み食いするのと変わらない価格設定です。
前菜は、うーん、作り置き感満載でロマンに欠け、ホテルの朝食ビュッフェの和のコーナーです。金時草のおひたしがあるのはギリ金沢といったところでしょうか。
茶碗蒸しが美味しい。具材は鶏肉にキノコ類とベーシックですが、生地が実に滑らかでパステルのプリンのような口当たりです。
炊き合わせは悪くはないのですが個性は無く、ホテルのランチっぽいなあというお気持ちです。
天ぷらもこれまでと同様の感想であり、DK.NAな味わいです。
にぎりが7カン出てくるのですが、タネもシャリも変に小さく食べ応えがありません。どうしてこうなった。
お味噌汁は中々に美味しい。先の茶碗蒸しにしろ、土台となるお出汁作りが上手いお店なのかもしれません。
デザートは加賀棒茶のゼリー。なのですが、黒蜜の風味が支配的であり、あまりお茶らしさを感じることはできませんでした。
食後のコーヒーにはコーヒーフレッシュが。ちーん。以上の食事が6千円に日本酒を1合飲んでひとりあたり8千円。うーん、これはちょっと割高であり、線路を挟んで反対側の「まっとう福喜寿司」のランチであれば半額で倍の美味しさを楽しむことができたように記憶しています。
とは言え当店は大箱でいつでも予約でき、ロビーの案内人からレストランの給仕に至るまでスタッフの接客は素晴らしいので、親族の集まりや外国人の家族旅行には向いているような気がします。使い方次第のお店でしょう。
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