アメ村のシンボル的な存在である「ニューライト」。1959年創業の老舗の定食屋(?)であり、外壁にビッシリと貼られたフライヤーが印象的。知らない人が通りかかっても、ここが飲食店だとはわからないでしょう。アメ村と言えば心斎橋駅のイメージが強いですが、徒歩なら地下鉄なんば駅のほうが近いです。
SNSの普及によりすっかり全国区の人気店となりましたが、週末のランチタイムに訪れても5分程の待ちで入店できました。基本的に回転が良い上に、1-2名客は行列をすっ飛ばしてバンバン通していくので、少人数で訪れた方が精神的に良いです。
料理は数十種類用意されているのですが、一見さんの殆どは「セイロンライス」を注文します。同じ大阪の「インディアンカレー」に似た外観ですが、カレーはカレーで別メニューが用意されていたので、あくまでこの料理は「セイロンライス」なのでしょう。
セイロンライスは600円で、セイロンカツだと750円。差分が150円のみと良心的な価格設定です。肉は叩いて薄く伸ばしており、沖縄のカツに方向性は似ているかもしれません。肉そのものを楽しむというよりは、サクサクと食感の変化を楽しむ名脇役といったところでしょう。
先に「カレーではない」と述べましたが、カレー風味ではあります。ベースは動物系のスープであり、それにカレー粉とスパイス、デミグラスソースを組み込んだような味わいであり、不思議な親しみやすさがあります。可愛らしい卵黄をお好きなタイミングで混ぜ込んで、さながらカレー雑炊といったところでしょうか。
ラーメンも隠れた人気メニューであり、1杯500円と学食価格。セイロンライスにせよラーメンにせよ、量はそれほど多くないので、成人男子であれば両方注文しても余裕で食べ切ることができるでしょう。隣のオバチャンはランチセット的なものを注文しており、ガッツリしたオカズプレートにライスとこのラーメンを召し上がってらっしゃいました。ラーメンにつき、麺やチャーシューの味わいは中くらいですが、まあ、500円なので文句を言ってはいけません。他方、スープはクリアな色合いながらボディのきいた味わいであり、結構美味しい。
以上を食べて1,250円はお値打ち。このあたりの名物料理でありミナミの人間にとってのソウルフードではありますが、支払金額以上の価値を確実に感じます。歴史を考えれば食べログの百名店に選出されても良いと思うのですが、ジャンル分けが難しいのかなあ。カレーじゃないんだもんな。
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