プクプク亭／日吉（神奈川）

日吉の老舗洋食店「プクプク亭」。もともとは井田病院の近くにあったのですが、日吉駅出てすぐの場所に移転してきました。食べログでは百名店に選出されています。
店内はカウンター席が主力ですが、おひとりさま向けのカウンター席もいくつかあります。トータルで40席ほどと中々のサイズ感。子連れも勿論OKで、ちょっと高級めなファミリーレストラン感があります。
飲み物はいずれも千円以下と良心的。物価高だのワインバブルだのは東京の中心地だけの出来事で、都心から30分も電車に乗れば10年前と変わらない風景が広がっています。この日はアルコールがNGだったのですが、冷たいお茶をピッチャーで用意してくれました。
夏季限定のヴィシソワーズ。言わずと知れたジャガイモのポタージュスープですが、ポロ葱ではなく青ネギを用いる（だよね？）が当店流。欧米系のレストランで食べるそれよりもネギの風味が強く量もたっぷりで食べ応えがありました。
コンビニネーションサラダは中々の大きさで、サラダとしては珍しくホワイトアスパラガスも添えられています。中央にはポテトサラダも盛り込まれており、サラダとしては中々の質量です。
自慢の「プクプク亭」特製ハンバーグ。170・220・270グラムとサイズを選ぶことができ、順に1,380円、1,680円、1,980円です。こちらにもたっぷりとサラダが添えられています。
肉汁たっぷりなのですが、肉そのものにドッシリとした存在感があり、モシャモシャと力強い食感です。ソースには苦味が感じられ大人の味わい。また追いソースよろしくタルタルソースも乗せられており、ハンバーグとしては珍しい重層的な味わいです。
以上を食べて3千円強。住宅街の洋食店としては中々の値段ですが、これは割に自由に注文した結果であり、普通にハンバーグとライスのセットものであれば2千円は切るでしょう。それでも冒頭のヴィシソワーズは絶品であり、こちらの世界に足を踏み入れればある程度の沼は仕方がないのかと耽美な悩みを抱えたディナーでした。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。