Hilton Garden Inn Hong Kong Mongkok(香港旺角希爾頓花園酒店)

旺角と油麻地から互いに徒歩7-8分と旅行者にとってアクセスの良い「Hilton Garden Inn Hong Kong Mongkok(香港旺角希爾頓花園酒店)」。とは言え下町エリアであり、ヴィクトリアハーバー沿いのラグジュアリーホテルに比べると段違いに安いです。
なお、「ヒルトン・ガーデン・イン」はヒルトンの低価格ブランドであるため、どことなく安普請な雰囲気は否めません。従業員のレベルは低く、その数も少ない。このあたりのレベル感は「ヒルトン・ガーデン・イン京都四条烏丸(Hilton Garden Inn Kyoto Shijo Karasuma)」と一致しており、それはそれで凄いことのように思えます。
私はヒルトンのダイヤモンド会員なのですが、アップグレードなどは特になく、またクラブラウンジなどの設備も当館にはありません。そういう意味では上級会員が泊まるには勿体なく、OTAのセールなどで予約を入れた方が良さそうです。
お部屋は20平米ほどでしょうか、日本のビジネスホテルと大差ありません。そのくせ1泊3万円近くするのだから頭に来る。壁が薄く隣の部屋の会話が丸聞こえであり、またお隣さんが部屋に居る際はずっと怒鳴り合っているようなテンションで会話しているので、私は滞在中ずっとノイキャンで音楽を聴いていました。
ミネラルウォーターの用意はあるもののネスプレッソなどの洒落たアメニティはなく、冷蔵庫は空っぽで完全にビジネスホテルです。しかしながらネットは遅く夜間は仕事になりません。ビジネスでの滞在も厳しいでしょう。
ウェットエリアにつき、バスタブがなくシャワーのみであるのは構わないのですが、とにかく仕事が甘いですね。ホコリが溜まり前客の髪の毛が落ちているのは序の口で、バスタオルの間に誰かの長い長い髪の毛が挟まっていたのには閉口しました。これは余計に部屋が汚れると確信し、連泊時の清掃を断ったほどです。もちろんバスローブやパジャマのような用意もありません。あるわけがありません。
そのくせ屋上には眺めの良いプールがあったりします。絶景である。プール脇にフィットネスセンターもありますが、有酸素系のマシンが数台あるだけなので、ガチ筋トレはできません。また、5階にはランドリールームがあり、長期滞在者もそれなりに居るのかもしれません。
覚悟していたことですが、朝食も酷いものです。受付に誰も居なかったからそのままフラっと入って座ろうとすると、スタッフが犯罪者を取り締まるかのような目つきで尋問を開始し、あろうことか相席に案内しようとします。一食千円程度の食堂なら素直に従いますが、ホテルでそれはありえない。絶対に!嫌だ!絶対に!嫌だ!と駄々をこねると「だって貴方は独りじゃないですか」と、中々の正論が返って来ました。
なんとか勝利を勝ち取り独りで着席することが認められたのですが、料理は一般的な欧米系の朝食といったところ。妙に炭水化物が充実しており、朝は野菜派の私にとっては選択肢が限られます。これなら外で食べたほうがマシと、あれだけゴネたクセに10分ほどで退出しました。   
さて、文句ばっかり言ってますが、2023年の香港において1泊3万円で泊まることのできるホテルなんてのは、どこもこんなものかもしれない、というのが今回の結論です。記録を遡ってみると、私がしょっちゅう香港に出入りしていたのは2019年であり、その頃は気前良く「ザ・リッツ・カールトン香港(THE RITZ-CARLTON HONG KONG )」などに泊まっていたのですが、当時は「光復香港 時代革命」の真っただ中でした(画像はwikipediaより)。
思い起こすと当時は地図アプリにデモ隊の居場所が表示され、街の信号機が悉く破壊され交通は部分的にマヒしており、そんな状態では誰も香港になんか来ないから各ホテルはバーゲンセール状態だったようです。
かのデモは秘匿性を高めるために通信を暗号化したり、デモ隊が独自の連絡手段を開発したり、あえて組織やリーダーを置かずピアツーピアで作戦に臨むなど、不謹慎ながら「これが近未来の体制との戦い方か」とワクワクしたものです(画像はwikipediaより)。
それにしても「光復香港 時代革命」は魅力的なスローガンであった。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。