この日は台北101店にお邪魔しました。観光客もいるのですが地元客が圧倒的に多く、それでいてピークタイムは140分待ちにも及ぶのだからその集客力には舌を巻く。それでも店頭で受付を済ませた後はネットで現在の呼び出し番号を確認できるのはストレスは全くなし。台北101に到着と同時に整理券をもらい、その後はのんびりショッピングを楽しみましょう。
自分たちの順番がやってくると、テーブルまではロボットくんが案内してくれます。台湾の飲食店はこういったロボットを活用するお店が非常に多く、またQRコードからの注文も当たり前で、日本の飲食店よりも数歩先を行っているような気がします。
小籠包の前にも色々と注文しましょう。こちらは茄子をどないかしたものであり、盛りつけも美しく味わいも素晴らしい。サラっと「富麗華」で出てきたとしても何の違和感もないクオリティの高さです。
豆もやし。自宅で調理するには若干面倒な料理ですが、台湾では割に気前よく安価に楽しむことができます。空心菜の炒め物。調味は塩味主体で上品な味わい。中国料理は油の印象が強いですが、実は野菜をたっぷりと摂ることができるジャンルであり、意外にヘルシーです。
主役の小籠包。美しく折られたヒダの数は18と規定されており、重さもピッタリ21グラムと厳格に定められています。スープや具が透けてみえるほど薄い手作りの皮はツルツルとした食感で口当たりが最高。皮の中に込められたスープとタネは極めてバランスよく、もはや高貴といって良いほどの上品な味わいです。東京で食べると千円程度ですが、台北で食べると500円程度に落ち着くのも嬉しい。
ワンタンスープ。ワンタンには海老と豚肉がギュギュっと詰まっており、ある意味では小籠包よりも食べ応えがあります。炭水化物中毒の方は麺入りのものを注文しても良いでしょう。
以上を2人でシェアしてひとりあたり3千円ほど。台湾における小籠包を中心とした食事としては飛びぬけて高いですが、日本で食べることを考えれば大らかな気持ちを保つことができます。
ちなみに地元のゲストは意外に小籠包を注文しておらず、いわゆるロイヤルホスト的総合系ファミレスとして活用しているように見えました。お隣さんの焼き餃子が旨そうだったので、次回に注文してみよう。
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それほど中華料理に詳しくありません。ある一定レベルを超えると味のレベルが頭打ちになって、差別化要因が高級食材ぐらいしか残らないような気がしているんです。そんな私が「おっ」と思った印象深いお店が下記の通り。
- チャイナハウス龍口酒家(ロンコウチュウチャ)/幡ケ谷 ←東京の10,000円以下の中華だとダントツ好き
- 中華銘菜?陽(センヨウ)/東高円寺 ←率直に美味しくアラカルト可なのが嬉しい
- サエキ飯店/目黒 ←切れ味抜群
- ShinoiS(シノワ)/白金台 ←めちゃ美味しいんだけれど高いんだよなあ
- 4000 Chinese Restaurant/西麻布 ←王道中の王道の中華料理ですげえ旨い
- センス(Sense)/日本橋 ←あれだけ香港に通い詰めた結果、日本の飲茶が一番とは実に複雑な心境
- 南方中華料理 南三(みなみ)/四ツ谷 ←素晴らしい、何も言うことは無い
- 蓮香(レンシャン)/白金高輪 ←日本人が一般に想像する中華料理のイメージを打破する多彩な魅力
- 中華バル 池湖(いけこ)/渋谷 ←度を越した費用対効果
- 飄香/麻布十番 ←十番のランチではトップクラス
- 紫玉蘭/麻布十番 ←税込800円は神のなせる業
- VELROSIER (ベルロオジエ)/河原町(京都) ←フランス料理みたい
- 開化亭(かいかてい)/岐阜駅 ←過剰なものは何も無く、足りないものも何も無い
- Mott 32(卅二公館)/中環(香港) ←この中華料理はちょっと東京には無い
- Lung King Heen(龍景軒)/中環(香港) ←総合力という意味では香港における飲茶で私的ナンバーワン
本場志向で日本人の味覚に忖度しない中華料理が食べたいかた必読の書。東京の、中国人が中国人を相手にしている飲食店ばかりが取り上げられています。客に日本人は殆どいないのですが、コロナ禍で海外に行けない今、ある意味では海外旅行と同じ体験ができる裏技が盛りだくさん。