「Hilton Garden Inn Hong Kong Mongkok(香港旺角希爾頓花園酒店)」の朝食が腹立たしかったので、この日の朝食は旺角の花園街市の熟食中心へと向かいます。「街市」というのは市場のことで、「熟食中心」とは市場内のフードコートのこと。それにしても高層ビルの低層階に入居する市場とは実にアーバンである。
地元民にも旅行客にも人気なのがココ「妹記生滾粥品(Mui Kee Congee)」。広東粥という、お米が溶けるまで煮込み出汁を効かせたお粥の専門店です。料金は先払いで、メニュー表をもとに指差し注文した上で好きな席に着きます。相席が当然のスタイルであり、いきなり知らんオッチャンが隣に座ってもビックリしないように。何となく当店の周りに人が集まっており、この熟食中心においては一番人気に見えました。
お粥は定番の牛肉のやつを注文。ただの粥と侮る莫れ、46HKD(600-700円)と結構なお値段です。丼いっぱいにタプタプで迫力がありますが液状化現象を起こしており、お米よりもスープの割合が大きいため、味噌汁を飲むようにスルスルと胃袋に落ちていきます。
牛肉は牛丼のようにゴツゴツとした食感とは全く異なり、滑らかな口当たりで味わいも綺麗。しっとりとしたお粥のタッチによく馴染みます。
サイドメニューで「腸粉」も注文。字面だけ見るとギョっとしますが、もち米のクレープを蒸したような食べ物であり、ゴハンとも麺とも違うプルプルとした独特の食感です。ただし味は単調になり気味なので、お肉やお魚などをトッピングしたほうが良かったかもしれません。以上を食べて1,300円ほど。うーん、ちょっと高いかなあ。もちろん香港の物価高や日本円との為替のタイミングもあるでしょうが、これなら日本で旨いラーメンでも食べたほうが良いやという気持ちにもなってきます。観光スポットを訪れるぐらいのテンションでお邪魔すると良いでしょう。
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それほど中華料理に詳しくありません。ある一定レベルを超えると味のレベルが頭打ちになって、差別化要因が高級食材ぐらいしか残らないような気がしているんです。そんな私が「おっ」と思った印象深いお店が下記の通り。
- チャイナハウス龍口酒家(ロンコウチュウチャ)/幡ケ谷 ←東京の10,000円以下の中華だとダントツ好き
- 中華銘菜?陽(センヨウ)/東高円寺 ←率直に美味しくアラカルト可なのが嬉しい
- サエキ飯店/目黒 ←切れ味抜群
- ShinoiS(シノワ)/白金台 ←めちゃ美味しいんだけれど高いんだよなあ
- 4000 Chinese Restaurant/西麻布 ←王道中の王道の中華料理ですげえ旨い
- センス(Sense)/日本橋 ←あれだけ香港に通い詰めた結果、日本の飲茶が一番とは実に複雑な心境
- 南方中華料理 南三(みなみ)/四ツ谷 ←素晴らしい、何も言うことは無い
- 蓮香(レンシャン)/白金高輪 ←日本人が一般に想像する中華料理のイメージを打破する多彩な魅力
- 中華バル 池湖(いけこ)/渋谷 ←度を越した費用対効果
- 飄香/麻布十番 ←十番のランチではトップクラス
- 紫玉蘭/麻布十番 ←税込800円は神のなせる業
- VELROSIER (ベルロオジエ)/河原町(京都) ←フランス料理みたい
- 開化亭(かいかてい)/岐阜駅 ←過剰なものは何も無く、足りないものも何も無い
- Mott 32(卅二公館)/中環(香港) ←この中華料理はちょっと東京には無い
- Lung King Heen(龍景軒)/中環(香港) ←総合力という意味では香港における飲茶で私的ナンバーワン
本場志向で日本人の味覚に忖度しない中華料理が食べたいかた必読の書。東京の、中国人が中国人を相手にしている飲食店ばかりが取り上げられています。客に日本人は殆どいないのですが、コロナ禍で海外に行けない今、ある意味では海外旅行と同じ体験ができる裏技が盛りだくさん。