君は北投温泉を知っているか?都心から電車で30分でアクセス可能。石川の高級旅館「加賀屋」も進出している穴場です。

私はなんやかんやでしょっちゅう台北に出入りしており、台北の目ぼしい観光地は行き尽くしたなあという場面で「北投温泉(ベイトウ ウェンチュエン)」なるものを発見。1894年にドイツ人が発見し、日本統治時代に温泉街として開発されました。
最寄り駅は新北投駅。台北の中心地から地下鉄30分で辿り着けるアーバンな温泉地です。
まず目を引くのは駅を出て数分の公園内にある「台北市立図書館北投分館」。CNNの「世界で最も美しい図書館TOP27」に選ばれた名建築で、太陽光発電や雨水活用など今風の装備です。地域の小さな図書館なので館内は牧歌的な雰囲気。もちろん入場無料です。
石川、いや日本を代表する高級温泉旅館「加賀屋」も進出しています。着物姿のスタッフがゲストをお迎えし、その雰囲気は日本の温泉旅館そのもの。日帰り入浴での利用も可能です。
温泉旅館の日帰り入浴も良いですが、公衆浴場も充実しています。最も有名なのは「瀧乃湯」で、昭和天皇も遊びに来たという名湯。その他、水着着用の混浴露天風呂「千禧湯」や「復興公園」の足湯も人気があります。
観光スポットとしては北投温泉の源泉である「地熱谷(ディーラーグー)」が一番人気。青い湯から白い湯気がもうもうと立ち込め、別府や雲仙などの地獄巡り的なニュアンスを感じさせます。
我々は日帰りで「VILLA 32」を利用させて頂きました。元々は会員制の宿泊施設で、現在は「ルレ・エ・シャトー(Relais & Châteaux)」という、一流のホテル・レストランで構成される世界的な非営利会員組織に所属しています。
日帰り利用は4時間で約9千円と強気の価格設定ですが、温泉というよりもスパと呼ぶに相応しい空間で、妥当な価格設定と言えるでしょう(写真は公式ウェブサイトより)。その価格設定の高さからかゲスト数は少なく実に快適で、スタッフも親切です。北投温泉を訪れると決めているのであれば、台北でなく当館に宿泊するのも大いにアリでしょう。
食事は北投の街へと足を延ばし、北投市場のフードコート(?)を利用するのが楽しいです。英語は一切通じずメニューも全て中国語表記ですが、スマホの翻訳機能や身振り手振りを活用すれば何とかなります。どれだけ盛大に食べても千円を超えることはまずありません。
ちなみに北投温泉からもう少し足を延ばせば「淡水」という夕日で有名な観光地があるので、セットで訪れると良いでしょう。午後から北投温泉を楽しんだのち淡水で夕日を愛で、夜は士林で食べ歩きというのがゴールデンルート。いずれも同じ地下鉄の路線で辿り着けるので効率的です。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。